川崎病 Minds版やさしい解説

1. 川崎病とは


川崎病は、4歳以下の乳幼児に多く発症する、全身の血管に炎症が起こる原因不明の発熱性の病気です。

1967年に川崎富作医師がはじめて報告し、その名が付けられました。

急な高熱、からだの赤い発疹、しろめやまぶたの内側の充血、手のひらや足の裏が赤く腫れる、唇や舌が真っ赤になる、首のリンパ腺が腫れるなどの症状が出ます。

症状が重くなり、いろいろな臓器に合併症*1が現れる場合があります。とくに、心臓の血管での合併症には注意が必要です。

治療をしないと、25%の患者さんの心臓に後遺症*2が生じてしまっていましたが、現在、治療を行えば後遺症は3%程度であり、早期に適切な診療を受けることが重要です。


角1 角2
  *1合併症(がっぺいしょう)とは ■  
病気に伴って発症した別の病気や,治療のために行った処置が
原因で起こる障害のことです.
角3 角4
角1 角2
  *2後遺症(こういしょう)とは ■  
病状が安定した後も残っている障害のことです.
角3 角4

 




「第22回川崎病全国調査成績」によると、2012年の川崎病の総患者数は13,917名で、うち88%は4歳以下の乳幼児でした。



出典: 「第22回川崎病全国調査成績.特定非営利活動法人 日本川崎病研究センター
川崎病全国調査担当グループ.2013年9月発表」より許可を得て作成


今までに30万人以上の子供さんが川崎病にかかっており、過去2回の大流行を経ながら、近年、患者数は増加傾向にあります。

現在、年間約1万人以上が川崎病を発症しており*3、4歳以下の子供の10万人中260人、小学校入学時までに、およそ100人に1人が川崎病にかかった計算になります。


※3川崎病患者年次推移





出典: 「第22回川崎病全国調査成績.特定非営利活動法人 日本川崎病研究センター
川崎病全国調査担当グループ.2013年9月発表」より作成


川崎病の研究は40年以上続けられていますが、残念ながら原因はまだわかっていません。

 

 
 
 
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