診療ガイドラインの定義

[最終更新日] 2023年12月26日

診療ガイドラインとは、さまざまな健康に関連した課題に対して、エビデンス(科学的根拠)などに基づいて最適と考えられる治療法等を提示する文書のことです。

Mindsで公開している「診療ガイドライン作成マニュアル」では、診療ガイドラインを以下のように定義しています。

健康に関する重要な課題について、医療利用者と提供者の意思決定を支援するために、システマティックレビューによりエビデンス総体を評価し、益と害のバランスを勘案して、最適と考えられる推奨を提示する文書。
(Minds診療ガイドライン作成マニュアル編集委員会. Minds診療ガイドライン作成マニュアル2020 ver.3.0.公益財団法人日本医療機能評価機構EBM医療情報部.2021.3頁)

このように、診療ガイドラインは、エビデンス(科学的根拠)に基づき、系統的な手法により作成された「推奨」を含む文章です。
患者さんと医療者を支援する目的で作成されており、臨床現場における意思決定の際に、判断材料の一つとして利用することができます。

ただし、診療ガイドラインは、医療者それぞれの臨床経験を否定するものではありません。
またガイドラインに示されるのは一般的な診療方法であるため、必ずしも個々の患者の状況に当てはまるとは限りません。使用にあたっては、上記の点を十分に注意してください。
臨床現場においての最終的な判断は、患者さんと主治医が協働して行うものであることをご理解ください。

EBM普及推進事業Minds(マインズ)では、日本で公開された診療ガイドラインを収集し、評価・選定の上、著作者の許諾にもとづき、「Mindsガイドラインライブラリ」に順次掲載しています。
また、「Mindsガイドラインライブラリ」では、患者さんやご家族、市民の皆さんなど一般の方向けの解説、診療ガイドライン利用者向けの情報、さらには、診療ガイドライン作成者向けの情報等を提供しています。
「Mindsガイドラインライブラリ」に掲載されている診療ガイドライン等をご覧になりたい場合には、「ガイドラインを探す」から検索してください。

ぜひ、診療ガイドラインを知り、学ぶきっかけとして「Mindsガイドラインライブラリ」をご活用ください。