妊娠出産 Minds版ガイドライン解説


ガイドライン作成委員より皆様へ
早期母子接触は生まれてすぐに、赤ちゃんの体の羊水を拭き温かいタオルで覆いながら、赤ちゃんとお母さんが素肌で触れ合うことで、赤ちゃんの体温が接触しているお母さんの体温で温まり、低下しない傾向があります。ただ、おなかの上で赤ちゃんの状態が悪くならないように傍に医療者がいるなど、観察や注意が必要です。さらに、お母さんの素肌の正常な細菌をもらって赤ちゃんの免疫力もつくられます。特に、赤ちゃんが覚醒している生後1時間以内におっぱいを吸わせると、愛着が強まり、母乳の分泌が促進されます。
 


医学用語解説
早期接触
(そうきせっしょく)
出生直後から、母子が素肌で触れ合うことです。赤ちゃんの体温低下を防いだり、母子の絆を深めることができると考えられています。カンガルーケアとも呼ばれます。
skin to skin contact
(スキン・トゥー・スキン・コンタクト)
生まれてすぐに赤ちゃんと母親が、素肌と素肌で触れ合うことです。赤ちゃんを母親から引き離さずに、母親と素肌で触れ合うことで、母子の絆を深めることができると考えられます。早期接触、カンガルーケアとも呼びます。
愛着形成
(あいちゃくけいせい)
生まれてすぐに赤ちゃんと母親が触れ合うことで、母子の絆が強くなることです。愛着形成されると育児のモチベーションが上がったり、母子の信頼関係が生まれます。
愛着行動
(あいちゃくこうどう)
生まれてきた赤ちゃんに対し、母親が愛情を示す行動のことです。具体的には、顔を見つめる、キスをする、話しかける、抱っこをする、抱きしめるなどの行動を指します。
母乳育児
(ぼにゅういくじ)
母親のおっぱいで赤ちゃんを育てることです。母乳には赤ちゃんがすくすく育つための栄養素がバランス良く含まれており、消化や吸収が良く、胃腸にも負担が少ないという特徴があります。また、赤ちゃんはおっぱいを吸うときに顎や舌を使うので、顎が発達し、脳にも刺激を与えて、発育を促進します。さらに、赤ちゃんがおっぱいを吸うと、その刺激によって、妊娠により大きくなった子宮が元に戻るのを促して母親の出産後の回復を助けたり、お母さんの赤ちゃんへの愛情を深めたりします。
母子分離
(ぼしぶんり)
生まれてきた赤ちゃんと母親が別の部屋や医療施設で過ごすことです。成長が未熟だったり、生命に危険がある場合には、赤ちゃんは新生児用の集中治療室へ移され、母親と離れて過ごすことになります。


関連する医療提供者向けガイドラインの表示はこちら
(旧版)科学的根拠に基づく「快適な妊娠出産のためのガイドライン」  RQ14
 
 
 
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