急性胆管炎・胆嚢炎 Minds版ガイドライン解説

小児急性胆道炎の初期治療は、
1.絶飲食、2.十分な補液、3.経静脈的抗菌薬投与であり、下記基準に従い必要に応じて小児外科専門医へのコンサルト・搬送を行う。[推奨度A

ガイドライン作成委員より患者さんへ
小児の急性胆道炎の初期治療として、1.食事の禁止、2.水分と栄養の点滴、3.抗菌薬の点滴が重要です。状態を見ながら、小児外科専門医への相談・転院を行うことが重要です。
 


医学用語解説
小児急性胆道炎
(しょうにきゅうせいたんどうえん)
胆管や胆嚢に炎症が起こる子どもの病気のことです。成人に発症するものとは原因も異なり、発症する割合はごくまれです。生まれつき胆道がふさがっている胆道閉鎖症、膵管と胆道の合流場所に異常がある膵管胆道合流異常症、肝臓の移植手術後などに起こることがあります。
補液
(ほえき)
生命の維持に必要な水分や栄養分を、輸液で補うことです。輸液とは、体の水分バランスや栄養の補給を行うための点滴や注射薬のことで、口から食事や水分摂取が十分にできないときに使われます。
経静脈的抗菌薬投与
(けいじょうみゃくてきこうきんやくとうよ)
点滴や注射によって、静脈から細菌を殺す薬を投与することです。特に細菌感染を引き起こしている原因菌が判明していない段階では、できる限り多くの細菌に対して効果がある抗菌薬を選んで投与します。
コンサルト 意見を求めたり、相談したりすることです。子どもの急性胆道炎は症状が重くなりやすいので、小児外科医による治療が必要になります。まずは飲食を断ち、点滴によって水分・栄養補給と抗菌薬の投与を行い、専門の医師がいる病院へ連絡を取って判断を仰いだ上で、患者さんを送ります。


関連する医療提供者向けガイドラインの表示はこちら
(旧版)科学的根拠に基づく急性胆管炎・胆嚢炎の診療ガイドライン  Q108 小児急性胆道炎の適切な初期治療,搬送基準は?
 
 
 
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