急性胆管炎・胆嚢炎 Minds版ガイドライン解説

急性胆管炎成因診断におけるMRIMRCP [推奨度B]
MRCPは特にUSで成因として結石が特定できなかった場合に、成因の検索に適しているが小結石の診断には限界がある。

ガイドライン作成委員より患者さんへ
急性胆管炎の原因を調べるために磁気共鳴画像[MRIやMRCP]検査は有効です。特に超音波では見つけにくい場所に胆石があって、診断ができなかった場合に力を発揮します。しかし、とても小さな結石は見つけにくい場合があります。
 


医学用語解説
急性胆管炎
(きゅうせいたんかんえん)
胆管の中に胆石が詰まるなどして、胆汁の流れが滞り、胆管内に胆汁があふれると、痛みが起こります。胆石が自然に流れて胆汁の詰まりがなくなることで痛みが治まることもありますが、そのまま胆汁の流れが滞っていると、腸内の細菌などが逆流し、細菌感染を引き起こします。これを急性胆管炎といいます。
MRI
(エムアールアイ)
magnetic resonance imagingの略で、磁気共鳴画像診断のことです。強い磁気を発生させる装置の中を体が通ることで、体内の状態を画像として映し出すことができる検査方法です。体内の水分に含まれている磁気を持った水素原子核と、装置から発せられる磁気が共鳴したときに放出されたエネルギーを検出して、画像化します。
MRCP
(エムアールシーピー)
magnetic resonance cholangiopancreatographyの略で、磁気共鳴胆管膵管造影検査のことです。病気による変化を白く映し出すT2強調画像という画像設定方法を使った画像検査方法で、特に胆管や胆嚢、膵臓内の病気を発見するのに有効な検査です。
成因診断
(せいいんしんだん)
病気が発症した原因が何であるかを特定することです。急性胆管炎は、その原因の多くが胆石の詰まりによるものですが、超音波検査やMRI、CT検査などの画像検査を行い、原因を特定します。
US
(ユーエス)
ultrasonographyの略で、超音波検査のことです。超音波を体に当て、反射して戻ってきた信号を画像化する検査です。体への負担が少ないことから、胆嚢の腫れや、胆石の有無などを調べるとき、最初に行われることが多い画像検査です。
結石
(けっせき)
体の中で、ある成分が固まって石のようになったもののことで、胆管や胆嚢でできたものを胆石といいます。最も多い成分はコレステロールで、これは胆汁内で増えたコレステロールが結晶となり、石のように固まることが原因です。
小結石
(しょうけっせき)
磁気共鳴画像検査や、超音波検査で見つけることができないほど、ごく小さな結石のことです。結石とは体の中で、ある成分が固まって石のようになったもののことで、胆管や胆嚢でできたものを胆石といいます。最も多い成分はコレステロールで、これは胆汁内で増えたコレステロールが結晶となり、石のように固まることが原因です。


関連する医療提供者向けガイドラインの表示はこちら
(旧版)科学的根拠に基づく急性胆管炎・胆嚢炎の診療ガイドライン  Q34 急性胆管炎におけるMRI,MRCPの適応と意義は?
 
 
 
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