(旧版)これで治す最先端の頭痛治療 「慢性頭痛の診療ガイドライン」市民版

1 小児の片頭痛はどのように診断するのですか

推奨 小児の一次性頭痛は片頭痛と緊張型頭痛が代表です。これらは国際頭痛分類第2版により診断が可能です
  グレードA:行うよう強く勧められる

解説
小児の片頭痛も国際頭痛分類第2版で診断可能ですが、持続時間が短いことや頭痛の部位が両側性の前頭・側頭であるなど、成人と若干異なる特徴があります。国際頭痛分類第2版では、小児の片頭痛が成人と異なっている点が加筆されています。小児の片頭痛の診断基準を成人と異なる部分にアンダーラインをつけて掲げておきます。

表12 〈1.1 前兆のない片頭痛〉
A    B〜Dを満たす頭痛発作が5回以上ある
B   頭痛の持続時間は1〜72時間(未治療もしくは治療が無効の場合)
C   頭痛は以下の特徴の少なくとも2項目を満たす
    1    両側性(前頭/側頭)あるいは片側性
  2    拍動性
  3    中等度〜重度の頭痛
  4    日常的な動作(歩行や階段昇降などの)により頭痛が増悪する、あるいは頭痛のために日常的な動作を避ける
D   頭痛発作中に少なくとも以下の1項目を満たす
  1    悪心または嘔吐(あるいはその両方)
  2    光過敏および音過敏
E   その他の疾患によらない

サイドメモ
国際頭痛分類第2版では、小児に特有な片頭痛として〈1.3 小児周期性症候群(片頭痛に移行することが多いもの)〉が加えられています。小児周期性症候群には下記のものが含まれます。頭痛がなくとも、周期的に吐いたり、腹痛やめまいを起こす場合も片頭痛の仲間に入れられています。
〈1.3.1 周期性嘔吐症〉
〈1.3.2 腹部片頭痛〉
〈1.3.3 小児良性発作性めまい〉
 

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