有効性評価に基づく前立腺がん検診ガイドライン
文献ID:S0030638
PMID:
14665351
文献番号
42
AF
1
研究方法
時系列研究
検査法
PSA
対象数
1978-1982年の特別調査の522人、および1994-1999年のがん登録記録の2,007人について生存率を調査。
対象集団の特性
0歳以上の男性。(全年齢)
対象集団の設定条件
イタリア・ウンブリア地方
検診群における受診率・要精検率
PSA受診率は不明。
評価指標
前立腺がん発生率、死亡率、生存率。
評価指標の把握
1978-1982年の特別調査および1994-1999年のがん登録記録。死亡率動向は政府刊行物のデータ。
結果
年齢調整罹患率は1979-1981年37.1から1997-1999年83.1に増加した(125%増加)。
死亡率に関しては明らかな傾向は見られなかった。生存率は大幅に上昇した。5年後の相対生存率は1978-1982年発生例で37%、1997-1999年発生例で74%であった。若年層と同様75歳以上も発生率および生存率において顕著な増加を示した。
不利益
記載なし。
研究全般に関するコメント
イタリア南部ではPSA検診はそれほど普及していない。
1978-1982年に比べて1997-1999年の年齢調整罹患率は125%上昇。死亡率には減少傾向は認められない。生存率は37%から74%まで上昇。罹患者の発見数やその生存率は増加するが、全体の死亡率の減少は明らかでない。がん登録データでは検診発見と外来発見は識別できない。検診の効果があったとしても高齢者に限定される。しかし、積極的治療のリスクは高齢者に多く、高齢者におけるネットベネフィットを考慮すべきである。