(旧版)科学的根拠に基づく膵癌診療ガイドライン 2006年版

文献ID:S0020390

著者

Klinkenbijl JH/Jeekel J/Sahmoud T/van Pel R/Couvreur ML/Veenhof CH/Arnaud JP/Gonzalez DG/de Wit LT/Hennipman A/Wils J

出典: Ann Surg/ 230巻, 782-4頁/ 発行年 1999年

Evidence Level

II

目的

切除膵癌症例に対する術後化学放射線療法の効果を生存率で比較検討する。

研究施設/組織

欧州の29施設

研究期間

1987〜1995年

対象患者

上記多施設で,上記期間中に切除した膵頭部癌 (T1-2N0-1aM0) と十二指腸乳頭部癌 (T1-3N0-1aM0) 218例を,手術後にランダムに観察群108例と治療群110例に分けて,化学放射線療法の効果を検討
このうち,条件を満たす膵頭部癌114例の予後を比較検討

介入

化学放射線療法 (補助療法):
・放射線: 術後2〜8週で開始。6MeV,2Gy×5/週を2週間,2週間の休止後,2Gy×5/週を2週間。
・5-FU 25mg/kg/24hrを放射線照射各コースの1週目に5日間投与。2コース目は副作用の程度によって5-FU投与は,0,3,5日間のいずれかに減量。

主要評価項目

生命予後

結果

・全体 (n=207)          平均中央生存値   2生率    5生率
 切除のみ (n=103)          19ヵ月       41%    22%
 切除+補助療法 (n=104)    24.5ヵ月       51%    28%
                              P=0.208
           相対危険率0.8 (95%信頼区間: 0.6-1.1)

・膵頭部癌 (n=114)       平均中央生存値    2生率   5生率
 切除のみ (n=54)          12.6ヵ月       23%    10%
 切除+補助療法 (n=60)     17.1ヵ月       37%    20%
                              P=0.099
           相対危険率0.7 (95%信頼区間: 0.5-1.1)

結論

膵癌切除症例に対する補助療法としての化学放射線療法は,有意な効果を示さなかった。
膵癌の治癒切除例に対して,放射線療法も5-FUの投与も標準的な補助療法としての適応はないと考えられた。

作成者

下瀬川 徹,石川 治

コメント

ランダム化比較試験である。
症例数も多く,研究デザインも良く,信頼できるデータである。

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