(旧版)科学的根拠に基づく膵癌診療ガイドライン 2006年版
文献ID:S0020229
PMID:
11081455
Evidence Level
III
目的
Gemcitabineを含むchemotherapyに反応しなかった進行膵癌患者に対してのsecond,third-lineとしてのpaclitaxelを用いたchemotherapyの効果の評価。
研究施設/組織
Charite Campus Virchow-Klinikum, Medizinische Klinik und Poliklinik ms Hamatologie und Onkologie, Germany
研究期間
不詳
対象患者
1. histologicallyに膵癌と診断されている
2. WHO criteriaにのっとりCT,MRIにて進行が確認されている
3. gencitabine単独もしくは5-FU,folinic acidによる化学療法の前治療がある
介入
1. Taxol 50mg/m2を生食500mLに溶解し,90分以上かけて点滴静注する
2. 6週連続投与し,7週目は休薬
3. grade III以下のtoxicityならば85mg/m2増量する
4. H1,H2 antagonistとsteroidによる副作用予防を行う
主要評価項目
CT/MRIによる評価
結果
Median survival time: 17.5 weeks (7-88)
CR 1/14,PR 0/14,NC 5/14,PD 8/14
結論
TaxolはPSのよいgemcitabineが無効であった進行膵癌患者に対するsecond,third lineの治療となりうる。
作成者
石川忠雄, 井上総一郎
コメント
前向きではあるが比較試験ではなく評価困難。しかし,前化学治療を有する患者が対象となっており,second lineとしての化学治療の1選択肢としての提示としては意味がある。