有効性評価に基づく大腸がん検診ガイドライン

文献ID:S0016643 PMID: 12591073

著者

Niv Y/Dickman R/Figer A/Abuksis G/Fraser G

出典: Am J Gastroenterol/ 98巻, 2号, 486-9頁/ 発行年 2003年

方法

注腸X線検査

AF(Analytic Framework)

9

研究方法

症例対照研究

検診方法

FOBT,FS,BE,colonoscopy あるいはこれらのいずれか

対象数

症例群:1998年から1999年までに施行された4,005人のcolonoscopyのうち,無症状で第一度近親者1人のみに大腸がんを認めたのは484人.Colonoscopyによりポリープが発見された284人を除外し,大腸がんが発見されたもの40人
対照群:colonoscopyで異常が見られなかった160人

対象集団の特性

第一度近親者に大腸がんのあるハイリスク者に対して行った4,005人のcolonoscopyから症例群,対照群を選定.4,005人についての性・年齢については記載がない.

対象集団の設定条件

イスラエルのGastroenterology Department of Rabin Medical Center

評価指標

colonoscopyによって大腸がんが発見された群 (症例群) と異常なし群 (対照群) について過去10年以内の大腸がんスクリーニング歴を比較している.

評価指標の把握

電話によるインタビューおよび家庭医の診療記録により過去のスクリーニング歴を把握.

結果

colonoscopyは症例群では2.5%に対して対照群では48.7%と有意に高頻度に施行されていた (P<0.0001).またあらゆるスクリーニング法についても症例群で12.5%,対照群で73.7%に行われていた (P<0.0001).

不利益

記載なし

研究全般に関するコメント

第一度近親者1人に大腸がんのある無症状のハイリスク者に対してcolonoscopyを施行して,大腸がんの発見された症例群と異常の見られなかった対照群を選定し過去10年以内の大腸がんスクリーニング歴を症例対照研究で検討したものである.対照群では症例群に比して有意にcolonoscopyを始めとするスクリーニングを高頻度に受けていることが明らかとなった.また,無症状者を対象とすることでselfselection biasを (一部) 回避している.

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