有効性評価に基づく大腸がん検診ガイドライン
文献ID:S0016496
PMID:
1404450
方法
便潜血検査化学法
AF(Analytic Framework)
1
研究方法
症例対照研究
検診方法
便潜血化学法 (Hemoccult)
S状結腸内視鏡検査
直腸指診
対象数
症例群:大腸がん死亡66人 (RS27人 その他39人)
対照群:性,年齢 (1歳以内) 会員期間をマッチさせて1:3の比で対照を選択.
受診率
1979〜1988年
S状結腸内視鏡検査受検率: 症例 10.6%,対照29.1%
直腸指診受検率:症例62.1%,対照62.8%
FOBT受検率(3年):症例47%,対照47.4%
ただし,精検受診率に関する記載はない
対象集団の特性
男女とも50歳未満は症例で8%,対照で6%.男性は両群とも52%
対象集団の設定条件
医療保険プログラム (Greatrt Marshfield Community Health Plan) の会員
評価指標
大腸がんによる死亡リスク
評価指標の把握
がん登録と死亡票
結果
SCS歴あり/なし:オッズ比0.21 (95%CI, 0.01-0.43) 但し,SCSの届かない部位に対してオッズ比0.36 (95%CI, 0.11-1.20) FOBT 1.15 (95%CI, 0.93-1.44) DRE1.01 (95%CI, 0.88-1.17) 直腸がんと遠位結腸がん死亡のリスクを下げる:オッズ比0.05 (95%CI, 0.01-0.43),他の部位の結腸がん死亡でもリスクを下げる傾向あり:0.36 (0.11-1.20).
便潜血反応と直腸指診は効果なし.
不利益
記載なし
研究全般に関するコメント
スクリーニングがどのように行われているのか不明.さらに,受診チャンスが均等という保証がない.実際FOBTスライド (3日分の) は症例の21%対照の16%にしか渡されておらず (ここですでにチャンス均等でない) 直腸指診時に採便している.
FOBT (+) の扱い方,精検しているのかどうかが不明.