(旧版)腰椎椎間板ヘルニア診療ガイドライン

文献ID:S0007552

著者

辻陽雄

出典: 臨整外/ 12巻, 945-58頁/ 発行年 1977年

研究デザイン

8. Case Series

Evidence Level

Level 7

研究施設

千葉大学、日本

目的

若年性椎間板ヘルニアの臨床上の特徴をまとめ、治療上の問題点を検討すること。

研究期間

1957-1976

対象患者

研究対象は20歳未満の椎間板ヘルニア症例、15歳以下の報告例に関する文献的検討

症例数

56

介入

理学的所見、神経学的所見、画像検査所見(脊髄造影、椎間板造影)および治療成績の検討。

主要評価項目とそれに用いた統計手法

日常生活の活動性と腰痛・知覚障害の有無で治療成績を評価

結果

若年性椎間板ヘルニアの臨床症状の特徴は1)自覚症状としての痛みはさほど強いものでないが、stiff bacK、側わんなどの体幹筋異常緊張がみられ、15歳以下により著明である。2)SLRtestが強陽性であるが、神経学的所見に乏しい。3)ヘルニアの発生との関連を示唆する脊椎形成異常が散見される。4)椎体epiphysisの障害や軟骨板の弱化の所見がみられる。15歳以下50例に関する文献的検討の結果ではSLR testの強陽性、腰椎前弯の減少、側弯、腰背筋の緊張を伴った腰痛と下肢痛およびこれらに基づく歩行異常が特徴といえる。15歳以下では椎体後縁の骨軟骨離断を伴う症例が14%にみられた。

結論

若年性椎間板ヘルニアの臨床症状の特徴はSLR testの強陽性、腰椎前弯の減少、側弯、腰背筋の緊張を伴った腰痛と下肢痛およびこれらに基づく歩行異常があげられる。

作成者

宮本雅史

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