(旧版)EBMに基づく 胃潰瘍診療ガイドライン 第2版 -H. pylori二次除菌保険適用対応-

文献ID:S0028020 PMID: 12121503

著者

Inaba T/Mizuno M/Kawai K/et al.

出典: J Gastroenterol Hepatol/ 17巻, 748-53頁/ 発行年 2002年

研究デザイン

RCT

エビデンスレベル

レベルII:1つ以上のランダム化比較試験による

対象者(疾患/病態)

胃潰瘍,十二指腸潰瘍

サンプルサイズ

胃潰瘍 113,十二指腸潰瘍 70

セッティング

一般病院

追跡率

97.2%

予知因子:介入/要因曝露と対照

Amoxicillin 500mg t.i.d.,clarithromycin 200mg t.i.d.およびomeprazole 20mgまたはlansoprazole 30mg,raberazole 10mg b.i.d.の7日間投与の除菌率とCYP2C19の影響の検討

エンドポイント(アウトカム)

除菌率 ITT,PP

主な結果と結論

OAC,LAC,RACのITT除菌率は83.1%,86.7%,76.6%と差がなかった.CYP2C19遺伝子多型別ではOACでhomozygous extensive metabolizerで低い傾向にあり,RACでは有意に低かった.

効果指標値(95%信頼区間)

OAC 83.1%(95%CI: 69-89),LAC 86.7%(75-93),RAC 76.6%(64-85)
統計学的解析法:Fisher exact test

コメント

3種PPIで除菌率に差がないが,むしろRACでCYP2C19の影響がでる可能性が指摘されている.

Verhagenらの内的妥当性チェックリスト<スコア基準 はい:1、いいえ:0、不明:0>

治療割り付け:ランダム化されているか 1
治療割り付け:盲検化されているか 0
最も重要な予後因子について群間に差が無いか 1
適格例の基準が決められているか 1
アウトカムの検査者は盲検化されているか 0
ケアの供給者は盲検化されているか 0
患者は盲検化されているか 0
一次エンドポイントの点評価値とばらつきの指標が示されているか 1
治療企図分析(Intention-to-treat analysis)が行われているか 1

総スコア 5

アブストラクトテーブル用記述

PPIの違いで除菌率が異なるかを明らかにするため,Amoxicillin 500mg t.i.d.,clarithromycin 200mg t.i.d.およびomeprazole 20mgまたはlansoprazole 30mg,raberazole 10mg b.i.d.の7日間投与の除菌率とCYP2C19の影響の検討がされた.OAC,LAC,RACのITT除菌率は83.1%,86.7%,76.6%と差がなかった.CYP2C19遺伝子多型別ではOACでhomozygous extensive metabolizerで低い傾向にあり,RACでは有意に低かった.

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