(旧版)ED診療ガイドライン 2012年版
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ペロニー病(Peyronie’s disease)
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診断
■ この章の参考文献一覧
診断は,問診(変形,硬結,短縮,痛み)と触診(プラークの数と大きさ,変形の状態)で確定する2)。変形の状態を正確に診断するには,海綿体注射で人工勃起(方法に関しては,7-2 2)を参照)を起こした状態で行うのがよいとされている9)。また,プラークの数と大きさの記録にはエコーが,その低侵襲性から勧められている10)。EDが20〜50% に合併するので,性交渉が可能であるかを確認し,IIEF5も記入してもらう2)。重要なことは,精神的な影響が非常に大きいことである。患者本人にとっても,パートナーにとっても同様である。男性にとってのペロニー病は,乳房切除を受けた女性がパートナーの反応を恐れるのと同等のストレスと考えられる2)。さらに,患者を診察する泌尿器科医やプライマリーケア医が,誤った情報を与えることでさらに悪化させる危険性もある2)。英語ではあるが,患者団体によって運営されているウェブサイトがあるので,それを患者に見てもらうことが助けになるかもしれない11,12)。