(旧版)線維筋痛症診療ガイドライン 2011
5章 治療
5a.非薬物療法:統合医療
5a.非薬物療法:統合医療
3.温泉療法
エビデンスIV 推奨度B
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温泉療法は関節リウマチや慢性疼痛性疾患に応用されてきたが,線維筋痛症に対してもおおむね効果的であるとされている。日本では永田勝太郎は薬物療法を併用しながら自然環境豊かな温泉で温泉療法と実存分析的アプローチを中心とした心理療法を行い,17症例中13症例の有効例23)を経験している(エビデンスIV)。和温療法は60℃の乾式サウナを利用し,重症心不全の治療からはじまり,線維筋痛症にも応用され疼痛のVASおよびFIQでの有意な改善効果がみられる。線維筋痛症以外でも慢性疲労症候群,シェーグレン症候群に伴う唾液分泌不全を改善させる効果がみられ,線維筋痛症に合併頻度の高い症状に対しても効果的24)とされる。(エビデンスIV) |