(旧版)線維筋痛症診療ガイドライン 2011
4章 鑑別診断
1.線維筋痛症とリウマチ性疾患の鑑別
1.線維筋痛症とリウマチ性疾患の鑑別
6.リウマチ性多発筋痛症
概要 | |
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全身症状,筋肉症状,関節症状が主症状である。発病時の平均年齢は65歳程度であり,高齢者に好発する。男女比は1:2と女性に多い。巨細胞性動脈炎が60〜70歳代を中心に高齢者に多発する。症状が急速に出現して,2週間程度の短期間に病勢は最大になる。全身症状としては,発熱,食欲不振,体重減少,全身倦怠感,抑うつ症状がある。筋肉痛は頸部,肩周囲,腰部,臀部,大腿部にみられる。筋肉には赤みや腫れなどはなく,筋力低下もみられない。関節症状は,主として肩,膝,手関節あるいはその周囲にみられる。線維筋痛症では炎症を示す検査データでは異常はないが,リウマチ性多発筋痛症では赤沈,CRPの異常高値がみられる。治療ではステロイドに対する反応が良好である1,2)。 |
鑑別のポイント | |
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四肢の筋痛,発熱などの症状が高度である。赤沈,CRPの異常高値を認めると鑑別診断は容易である。 |