(旧版)不整脈の非薬物治療ガイドライン(2006年改訂版)
II.臨床心臓電気生理検査 |
(1)徐脈性不整脈
ペーシング治療の有効性確認を目的とした心臓電気生理検査
Class I:
- 神経調節性失神,閉塞性肥大型心筋症におけるペーシング療法の有効性を一時的ペーシングによって確認する場合
- 徐脈性心房細動に対するペーシング療法の有効性を一時的ペーシングによって評価し,ペースメーカー植込みの適応を決定する場合
- 心不全症例における両室ペーシング療法の有効性を一時的ペーシングによって確認する場合
徐脈性不整脈では治療を目的とした電気生理検査はないが,一時的ペーシングを行い,心機能や自覚症状を評価することは治療法選択に有用である.
神経調節性失神,閉塞性肥大型心筋症におけるペーシング療法の有効性は高い28).しかしその有効性は症例によって異なり一時的ペーシングによって確認が必要な場合がある.
徐脈性心房細動に対するペーシング療法の有効性を心臓カテーテル検査によりペーシングレートを変化させて評価し,一時的ペーシングを長期間留置させ,自覚的・他覚的症状を評価しペーシング療法の適応を決定する.心不全症例における心臓再同期療法の有効性を一時的両室ペーシングにより評価し,その適応を決定する29).