(旧版)大腸癌治療ガイドライン医師用 2009年版

 
総論

 
1.目的

近年,わが国の大腸癌死亡率および罹患率は著しく増加している。2007年の人口動態統計によれば,女性の大腸癌死亡は全悪性新生物による死亡のなかで最多であり,男性では肺癌,胃癌に次いで多く,過去50年間におよそ10倍となった。この間,多くの治療法が開発され,診断法の進歩と相まって,大腸癌の治療成績は着実に向上してきたが,大腸癌を取り扱う日本全国の医療機関における治療内容に格差があることが知られており,それが治療成績に少なからず影響を与えている可能性が指摘されている。
このような状況のなかで,大腸癌治療ガイドライン(以下,本ガイドライン)は,さまざまな病期・病態にある大腸癌患者の診療に従事する医師(一般医および専門医)を対象として,
(1) 大腸癌の標準的な治療方針を示すこと
(2) 大腸癌治療の施設間格差をなくすこと
(3) 過剰診療・治療,過小診療・治療をなくすこと
(4) 一般に公開し,医療者と患者の相互理解を深めること
を目的として作成されたものである。
作成効果として,1.日本全国の大腸癌に対する治療水準の底上げ,2.治療成績の向上,3.人的・経済的負担の軽減,4.患者利益の増大に資すること,が期待される。

 

 
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