(旧版)褥瘡予防・管理ガイドライン(第3版)

 
ガイドライン各論

CQ9 体位変換・ポジショニング

【CQ 9.4】
重症集中ケアを必要とする患者にはどのような体位変換が褥瘡予防に有効か

【推奨文】
ローリング機能付き特殊ベッドによる体位変換を行ってもよい。

【推奨度】 C1

【解説】
集中ケアを受ける重症患者に対して,看護師が定期的に体位変換するとき,患者の循環動態が不安定であると体位変換が困難なことが多い。ハートセンターにおける心疾患患者を対象としたヒストリカルコホート研究1)がある。スタッフによる2時間ごとの体位変換を行っていた時期とローリング機能付き特殊ベッドを使用した時期とで,褥瘡発生率を比較した。特殊ベッドを使用した時期において有意に褥瘡発生率が低下した(p<0.001)。使用された特殊ベッドには,ローリング機能以外にも多くの機能が付与されており,褥瘡発生予防にどの機能が有効であったか特定することはむずかしい。また,わが国においては,費用,管理の煩雑さなどから特殊ベッドを使用できる施設が限られる。
以上から,推奨度C1とした。

【文献】
1) Gregor S, Kerstin F, Enrico Z, et al:Kinetic therapy reduces complications and shortens hospital stay in patients with cardiac shock, a retrospective analysis. Eur J Cardiovasc Nurs, 6(1):40-45, 2007.(レベルIV)


 

 
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