(旧版)褥瘡予防・管理ガイドライン(第3版)

 
ガイドライン各論

CQ6 発生予測

【CQ 6.2】
一般的にはどのようなリスクアセスメント・スケールを用いるとよいか

【推奨文】
ブレーデンスケールを使用することが勧められる。

【推奨度】 B

【解説】
ブレーデンスケール,Nortonスケールの予測妥当性を体位変換あり・なし2群のランダム割付により検討したコホート研究1)がある。それによれば,体位変換なし群においてグレード2以上の褥瘡発生率が有意に高かった。さらに,体位変換なし群における両スケールの感度および特異度,オッズ比を比較し,両スケールの同等性を明らかにした。
ブレーデンスケールをキーワードとして抽出されたシステマティック・レビュー2)では,ブレーデンスケールの予測妥当性について9文献を検討している。ただし,カットオフ値は14〜20点で幅があり,一定の見解は示されていない。
またブレーデンスケール導入プロジェクトによるコホート研究3)を行った別の文献では,ブレーデンスケールを用いることで褥瘡発生率の50〜60%低減および特殊ベッドレンタル費用や体圧分散マットレス費用の著明な削減ができたことを明らかにしている。
以上より,ブレーデンスケールは褥瘡発生予測および費用対効果の面から有用なスケールであり,褥瘡予防プログラムに使用されることが推奨される。

【文献】
1) Defllor T, Grydonck MFH:Pressure Ulcers:validation of two risk assessment scales. J Clin Nurs, 14 (3):373-382, 2005.(レベルIV)
2) Brown SJ:The Braden Scale. A review of the research evidence. Orthop Nurs, 23(1):30-38, 2004.(レベルI)
3) Bergstrom N, Braden B, Boynton P, et al:Using a research-based assessment scale in clinical practice. Nurs Clin North Am, 30(3):539-551, 1995.(レベルIV)


 

 
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