(旧版)褥瘡予防・管理ガイドライン(第3版)

 
ガイドライン各論

CQ6 発生予測

【CQ 6.1】
褥瘡発生予測にリスクアセスメントを用いることは有効か

【推奨文】
リスクアセスメント・スケールを使用することが勧められる。

【推奨度】 B

【解説】
システマティック・レビューによって7つのスケールの予測妥当性に関する評価が行われている1)。Nortonスケール,Gosnellスケール,Knollスケール,ブレーデンスケール,Waterlowスケール,PSPSスケール,Andersenスケールの感度,特異度,褥瘡発生率について検討されている。標本サイズと対象母集団が異なるため,どのリスクアセスメント・スケールを用いることが褥瘡予防に効果があるのかははっきりしない。しかし,リスクアセスメント・スケールの使用から得られた情報をもとに適切な予防介入が行われれば,褥瘡発生を低減できることが明らかにされている。
このほか,ブレーデンスケール,Nortonスケール,Waterlowスケールの3つのスケールと臨床判断の予測妥当性評価を行ったシステマティック・レビューがある2)。メタ・アナリシスによって3つのスケールのオッズ比(4.08,2.16,2.05)と臨床判断のオッズ比(1.69)を比較し,リスクアセスメント・スケールの使用が有効であることを明らかにしている。
以上の報告は,リスクアセスメント・スケールが適切な予防介入と連動して使用されることで褥瘡発生率を低減できることを示唆している。

【文献】
1) Deeks JJ:Pressure sore prevention:using and evaluating risk assessment tools. Br J Nurs, 5(5): 313-320, 1996.(レベルI)
2) Pancorbo-Hidalgo PL, Garcia-Fernandez FP, Lopez- Medina IM, et al:Risk assessment scales for pressure ulcer prevention:a systematic review. J Adv Nurs, 54(1), 94-110, 2006.(レベルI)


 

 
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