(旧版)褥瘡予防・管理ガイドライン(第3版)

 
ガイドライン各論

CQ5 リハビリテーション

【CQ 5.3】
高齢者の座位における褥瘡予防においては,どのようなクッションを用いるとよいか

【推奨文】
高齢者には脊髄損傷者に使用される体圧再分散クッションを使用することが勧められる。

【推奨度】 B

【解説】
脊髄損傷者用の3種類の体圧再分散クッションとウレタンクッション(厚さ8cm)を用いて褥瘡発生率を比較したランダム化比較試験が1編1)ある。座骨では体圧再分散クッションの使用により褥瘡発生率が有意に低下したが(P=0.04),尾骨および仙骨では有意差がなかった。また,高齢者3名の坐骨部に脊髄損傷者用の厚さ10cmの空気クッションを使用したところ褥瘡ができなかったという国内の症例報告もある2)。これらを考慮して推奨度をBとした。

【文献】
1) Brienza D, Kelsey S, Karg P, et al:A randomized clinical trial on preventing pressure ulcers with wheelchair seat cushions. J Am Geriatr Soc, 58: 2308-2314, 2010.(レベルII)
2) 廣瀬秀行, 田中秀子, 間脇彩奈, ほか:適切な車いす座位を維持した状態は高齢者尾骨部褥瘡治癒を妨げない. 褥瘡会誌, 13(1):54-60, 2011.(レベルV)


 

 
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