(旧版)褥瘡予防・管理ガイドライン(第3版)
ガイドライン各論
CQ1 外用剤
【CQ 1.8】
滲出液が少ない場合,どのような外用剤を用いたらよいか
【推奨文】
乳剤性基剤の軟膏を用い,感染創ではスルファジアジン銀,非感染創ではトレチノイントコフェリルを用いてもよい。
【推奨度】 C1
滲出液が少ない場合,どのような外用剤を用いたらよいか
【推奨文】
乳剤性基剤の軟膏を用い,感染創ではスルファジアジン銀,非感染創ではトレチノイントコフェリルを用いてもよい。
【推奨度】 C1
【解説】
エキスパートオピニオン以外に滲出液が少ない場合の外用剤を検討した論文はない1-3)。滲出液が少ない場合の外用剤としては,乳剤性基剤の薬剤があげられる。乳剤性基剤は水分含有量が多く,組織への浸透性が高い。創面の水分量が低い場合には補水効果がある。代表的な外用剤としてはスルファジアジン銀,トレチノイントコフェリルがある。スルファジアジン銀は抗菌作用を有し,壊死組織を軟化させる。トレチノイントコフェリルは肉芽形成を促進させる1-3)。
以上より,滲出液が少ない場合に使用する外用剤としては,スルファジアジン銀,トレチノイントコフェリルを推奨度C1とした。
【文献】
1) | 永井弥生:外用薬と創傷被覆材. 褥瘡会誌, 10(1): 1-9, 2008.(レベルVI) |
2) | 古田勝経:褥瘡治療薬:外用剤の選び方・使い方. 褥瘡会誌, 11(2):92-100, 2009.(レベルVI) |
3) | 吉田久美:事例より学ぶ褥瘡治療薬の上手な選び方, 使い方. 褥瘡会誌, 12(2):85-92, 2010.(レベルVI) |