(旧版)褥瘡予防・管理ガイドライン
第1章 褥瘡の概要
DESIGN(デザイン)ツールについて
II.DESIGN-R(2008年版DESIGN-R 褥瘡経過評価用)
1.2002年版DESIGN褥瘡経過評価用の課題
褥瘡状態判定スケールが学問的に評価されるためには評定者間信頼性、および、内容妥当性、併存妥当性、構成概念妥当性と予測妥当性を検証する必要があるが、褥瘡経過評価用の2002年版DESIGN(以後は単に、2002年版DESIGNと称する)には予測妥当性はないものの、それ以外の信頼性と妥当性はすでに検証されている1,2,3,4。
予測妥当性をもたない2002年版DESIGNでは、その点数により個々の褥瘡がよくなったか悪くなったかの評価はできるが、患者間の重症度比較はできない。例えば、点数が20点から15点になったことはその褥瘡が軽快したことを表すが、点数自体に重み付けがされてないため20点の褥瘡と15点の褥瘡を比べて15点の褥瘡のほうが軽症である、あるいは治癒期間が短いということではない。
予測妥当性をもたない2002年版DESIGNでは、その点数により個々の褥瘡がよくなったか悪くなったかの評価はできるが、患者間の重症度比較はできない。例えば、点数が20点から15点になったことはその褥瘡が軽快したことを表すが、点数自体に重み付けがされてないため20点の褥瘡と15点の褥瘡を比べて15点の褥瘡のほうが軽症である、あるいは治癒期間が短いということではない。