(旧版)科学的根拠(Evidence Based Medicine;EBM)に基づいた腰痛診療のガイドラインの策定に関する研究
第2章 腰痛の画像診断
CT検査
腰痛の診断においてCTは椎間板変性度の検査には適さないが、椎間関節の変形性変化の検査に有用である34)(グレードC)。 しかし、変形性変化が複数カ所で認められる時にはCT単独では腰痛の責任レベルを判断できない45)(グレードC)。 腰痛患者における多裂筋の横断面積は健常人より小さく、筋の横断面積の測定にCTやMRIが用いられる14,19,20,24,30)(グレードB)。 腰椎椎間板ヘルニア、特にextraforaminal disc herniationの診断にCTは簡便で、有用な方法である1,42)(グレードC)。 腰部脊柱管狭窄症の手術療法後における遺残腰痛のrisk factorとしてlateral recessの除圧不足が指摘されているが、lateral recessの評価にはCTが適している15)(グレードC)。