(旧版)高血圧治療ガイドライン2009

 
専門医への紹介・相談


日本高血圧学会は,平成20年4月1日より日本高血圧学会認定高血圧専門医制度を開始し(申請の案内ホームページ:http://www.jpnsh.org/specialties.html),高血圧専門医のリストをホームページ(URL:同上)に紹介している。
今回の高血圧治療ガイドライン(JSH2009)においては,二次性高血圧が疑われる症例,治療抵抗性高血圧,妊娠高血圧,高血圧緊急症・切迫症においては,高血圧専門医に紹介するようすすめている。これらの症例は,いずれも重症あるいは重症化しやすい高血圧で専門医の判断・対策が必要と思われる。
その他,ACE阻害薬やARBで腎機能が悪化した症例や,腎障害,心不全,脳卒中合併高血圧における治療方針の確認でも,専門医と相談することが望ましい。また,降圧薬の副作用が疑われる場合には,薬剤を中止するとともに専門医への紹介が勧められる。血圧の変動の大きい症例,白衣高血圧や仮面高血圧の判断に迷う症例も専門医の意見が参考となる。2008年4月より,24時間血圧の測定が保険で認められている。24時間血圧測定の装置がない施設では,専門医に24時間血圧測定を依頼し,結果について解説をもらうことも有用である。このような高血圧専門医への紹介に加えて,病態によっては腎臓内科,内分泌内科,循環器内科,産科などへの紹介・相談も考慮する。
専門医への紹介にあたっては,紹介の理由に加えて,家族歴,高血圧の経過と治療経過(使用薬剤の種類と量),検査値,家庭血圧値,薬剤による副作用の有無,重症度,合併症についても記載することが望ましい。

 

 
ページトップへ

ガイドライン解説

close-ico
カテゴリで探す
五十音で探す

診療ガイドライン検索

close-ico
カテゴリで探す
五十音で探す