(旧版)高血圧治療ガイドライン2004
2)腎血管性高血圧
a 診断の手がかり
家族歴がない高血圧、若年者や高齢者で急速に発症した高血圧、治療抵抗性高血圧、ACE阻害薬やARB投与で腎機能が悪化した高血圧では、腎血管性高血圧を疑う。腹部の血管雑音、腎サイズの左右差、低K血症、多血症、進行性の腎障害などが有力な所見となる。ただし、これらの徴候はすべての患者に認められるわけではない。さらに、60歳を超す高齢者、原因不明の腎機能低下、高度の粥状硬化性疾患、心機能のみでは説明しがたい再発性の肺水腫、糖尿病、高脂血症、心臓病の家族歴を有する者では、虚血性腎症を疑う441)。