(旧版)腰椎椎間板ヘルニア診療ガイドライン (改訂第2版)
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1.2 診療ガイドライン第2版の作成方法
まず章立てを疫学,病態,診断,治療(保存的治療,手術的治療),予後とし,章別のクリニカルクエスチョンを討議した.新たな論文検索の結果から従来のクリニカルクエスチョンを見直し,必要な項目を追加することを決定した.
論文検索の範囲は2002年9月から2007年12月の期間に発刊された腰椎椎間板ヘルニアに関連する英語・日本語の論文とした.文献検索は英語論文をMEDLINEから,日本語論文を医学中央雑誌から検索し,抽出された文献を抄録の内容からレターや抄録などを除去した後に章別に分配した.章担当委員は抄録の内容から一次選択を行い,腰椎椎間板ヘルニアを扱った症例対照研究(比較臨床試験)以上の研究デザインの論文だけを選択した.
一次選択された論文はフルペーパーが取り寄せられ,精読され,文献内容について批判的吟味を受けた後に,採用する論文の選別が行われ,一定の書式に従ったアブストラクトフォームの作成が行われた.採用された論文の結論を総合して考慮し,クリニカルクエスチョンに回答する形で推奨とその説明文の記述を作成した.その記述内容は委員会で繰り返し討議を重ねて修正し,各文献のエビデンスレベル(EV level,表2)および各項目の推奨度(推奨Grade,表3)を最終決定した.クリニカルクエスチョンによっては横断的研究などエビデンスレベルが低い論文の引用も認めることとした.また項目の内容によっては推奨に代えて要約を提示し,その解説を掲載した.
表2 エビデンスレベル(EV level)

RCT:randomized-controlled trial,MA:meta-analysis,
SR:systematic review,CCT:controlled clinical trial
表3 推奨度
