(旧版)大腿骨頚部/転子部骨折診療ガイドライン (改訂第2版)
第2章 大腿骨頚部/転子部骨折の疫学
■ Clinical Question 5
発生数の予測
解説
わが国の老年人口は,2010年には2,941万人,2020年には3,590万人,2030年には3,667万人,2040年には3,853万人,老年人口がピークに達する2042年には3,863万人,2050年には3,764万人になると推計されている.したがって2002年における全国調査の年齢群別発生率が変化しないと仮定すると,2010年には約18万人,2020年には約25万人,2030年には約30万人,2042年には約32万人の大腿骨頚部/転子部骨折が発生すると推計される.
エビデンス
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2005年の日本の総人口は1億2,777万人であった.出生中位推計の結果に基づけば,この総人口は以後長期の人口減少過程に入る.2030年の1億1,522万人を経て,2046年には1億人を割って9,938万人となり,2055年には8,993万人になるものと推計されている.老年(65歳以上)人口は2005年の2,576万人から,団塊の世代が参入を始める2012年に3,000万人を上回り,2020年には3,590万人へと増加する.その後しばらくは緩やかな増加期となるが,2030年に3,667万人となった後,第2次ベビーブーム世代が老年人口に入った後の2042年に3,863万人でピークを迎える.その後は一貫した減少に転じ,2055年には3,646万人となる(F2R00002). |
![]() 図2 大腿骨頚部/転子部骨折推計発生数 |
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文献