EBMに基づく尿失禁診療ガイドライン
II 尿失禁の基礎知識 |
4. 診断
(3) 排尿日誌(Bladder Diary)
排尿日誌は、排尿時刻とそれぞれの排尿量、さらに尿失禁の有無などについて患者自身が記録し、半他覚的な検査として排尿パターンの評価や失禁回数の評価に用いるもので、排尿状態の把握、診断、治療計画に有用である。図5に排尿日誌を例示する。患者に目盛り付きコップを渡し、排尿した時刻とその時の排尿量を記録してもらい、さらに尿失禁の有無についてもその都度記録してもらう。排尿回数、1回排尿量、1日尿量、尿失禁回数などについて、患者が正しく記録すれば正確な情報を得ることができる。
図5 排尿日誌 |
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1日の排尿時刻、それぞれの排尿量、および尿失禁の有無や状況などを患者自身あるいは介護者などが記入する。本例は混合性尿失禁症例である。 |