(旧版)EBMに基づく 胃潰瘍診療ガイドライン 第2版 -H. pylori二次除菌保険適用対応-

 
第2部 胃潰瘍診療ガイドライン―解説―

 
5.非除菌治療
1)ガイドラインによる診療指針

H. pylori 除菌治療によらない胃潰瘍治療は,プロトンポンプ阻害薬(PPI)を第一選択薬とする。
PPIを使用できない場合にはH2受容体拮抗薬(H2RA),選択的ムスカリン受容体拮抗薬(塩酸ピレンゼピン)もしくは一部の防御因子増強薬(スクラルファート,ミソプロストール,エンプロスチル)のいずれかを投与する。その際はH2RAを優先することが望ましい。
一部の防御因子増強薬(スクラルファート,ミソプロストール,エンプロスチル)を除くその他の防御因子増強薬は,単剤投与では酸分泌抑制薬と同等の胃潰瘍治癒効果を期待できないことから,単剤では第一選択薬として勧められない。
PPIと防御因子増強薬との併用療法に関しては,胃潰瘍治癒効果がPPIの単剤投与を上回るというエビデンスはなく,現時点では勧められない。H2RAと防御因子増強薬との併用療法に関してもエビデンスは十分でなく,エビデンスが示された併用療法以外は現時点では勧められない。

 

 
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