(旧版)EBMに基づく 胃潰瘍診療ガイドライン 第2版 -H. pylori二次除菌保険適用対応-

 
第2部 胃潰瘍診療ガイドライン―解説―

 
2.出血性潰瘍診療指針
2-1内視鏡的治療

2)フローチャート

1) 吐血あるいはその他の上部消化管出血が疑われる所見がみられる例には全身管理を行い,循環動態を安定させた後,緊急内視鏡検査を行う。
2) 緊急内視鏡検査により噴出性出血,湧出性出血,露出血管を有する胃潰瘍が認められれば,内視鏡的止血治療を行う。
3) 内視鏡的止血治療には各種の方法があるが,効果にほとんど差はみられない。ただし,クリップ法は再出血の予防効果の面で優れる。また,エピネフリン局注法は単独で行うよりは引き続き他の内視鏡的止血治療を追加することで,再出血の予防に対し上乗せ効果が期待できる。また,内視鏡的治療に併せて内科的治療を行う。
4) 内視鏡的止血治療後24時間以内に上部消化管内視鏡検査による経過観察をし,必要あれば内視鏡的治療を追加することで,再出血が減少できる。
5) 内視鏡的に止血できない出血性潰瘍は,IVRや外科手術の適応である(図2)。

図2 出血性胃潰瘍に対する内視鏡的治療のフローチャート
図2出血性胃潰瘍に対する内視鏡的治療のフローチャート

 

 
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