(旧版)科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン 改訂第2版
付録:メタボリックシンドローム
3.メタボリックシンドロームの臨床的意義
これまでに報告されたメタボリックシンドロームに関する疫学調査の大部分は,WHOまたは米国のNCEP(National Cholesterol Education Program)ATP(Adult Treatment Panel)-IIIのメタボリックシンドローム診断基準を基に行われている.
わが国におけるメタボリックシンドロームの有病率は,健診受診者8,144人を対象とした研究では,ATP-III基準で男性19%,女性7%9),ATP-III基準をもとにした別の報告では,男性13.3%,女性11.5%であった10).また,日本人2型糖尿病患者を対象としたJDCS(Japan Diabetes Complications Study)では,ATP-III基準で男性45%,女性38%,WHO基準で男性51%,女性53%であった11).
さまざまな疫学研究から,メタボリックシンドロームにおける心血管疾患発症および心血管疾患死のリスクは,非メタボリックシンドロームに比べて約2〜3倍であることが明らかとなっている4),11),12),13),14),15),16),17),18),19),20),21),22).また,2型糖尿病発症のリスクも,メタボリックシンドロームは非メタボリックシンドロームに比べて約6倍に上昇している13),14),20),21),22),23),24).
わが国においても,JDCS11)や,非糖尿病者を対象とした端野・壮瞥町研究12)において,メタボリックシンドローム合併者は非合併者に比べて心血管疾患発症のリスクが約2倍に増加することが報告されている.また,冠動脈疾患の既往者においても,メタボリックシンドロームが冠動脈イベントおよび心臓死の独立した予後予測因子であることが報告されている25),26),c).また,日本人男性会社員を対象とした報告においても,メタボリックシンドロームの構成要素の重積が心血管疾患および2型糖尿病発症に関連していることが報告されている27).
わが国におけるメタボリックシンドロームの有病率は,健診受診者8,144人を対象とした研究では,ATP-III基準で男性19%,女性7%9),ATP-III基準をもとにした別の報告では,男性13.3%,女性11.5%であった10).また,日本人2型糖尿病患者を対象としたJDCS(Japan Diabetes Complications Study)では,ATP-III基準で男性45%,女性38%,WHO基準で男性51%,女性53%であった11).
さまざまな疫学研究から,メタボリックシンドロームにおける心血管疾患発症および心血管疾患死のリスクは,非メタボリックシンドロームに比べて約2〜3倍であることが明らかとなっている4),11),12),13),14),15),16),17),18),19),20),21),22).また,2型糖尿病発症のリスクも,メタボリックシンドロームは非メタボリックシンドロームに比べて約6倍に上昇している13),14),20),21),22),23),24).
わが国においても,JDCS11)や,非糖尿病者を対象とした端野・壮瞥町研究12)において,メタボリックシンドローム合併者は非合併者に比べて心血管疾患発症のリスクが約2倍に増加することが報告されている.また,冠動脈疾患の既往者においても,メタボリックシンドロームが冠動脈イベントおよび心臓死の独立した予後予測因子であることが報告されている25),26),c).また,日本人男性会社員を対象とした報告においても,メタボリックシンドロームの構成要素の重積が心血管疾患および2型糖尿病発症に関連していることが報告されている27).