ガイドライン

根拠と総意に基づくカンガルーケア・ガイドライン(完全版)

書誌情報
エビデンステーブル


トピック1 全身状態が落ち着いた低出生体重児に対する「カンガルーケア」
研究 デザイン 実施国
設定
対象 介入 割付 主な結果
Sloan
(Lancet, 1994;
17;344:782)
RCT
単施設
エクアドル
都市部病院
出生体重<2000g
単胎
疾患なし
安定している
24時間の皮膚接触
完全母乳育児
300人の新生児をランダム化
  • カンガルーケア群 140人
  • 保育器・暖めたコット群 160人
研究の早期終了
  • 生後6ヶ月時の重症疾患の減少
    (RR:0.30;95%CI:0.14-0.67)
  • 生後6ヶ月時の下気道感染症の減少
    (RR:0.37;95%CI:0.15-0.89)
Charpak
(Pediatrics, 1997;
100;4:682)
RCT
単施設
コロンビア
都市部病院
(3次)
出生体重<2001g
母、家族にやる気あり
24時間の皮膚接触
完全母乳育児
早期退院・フォロー
777人の新生児をランダム化
  • カンガルーケア群 382人
  • 既存ケア群 364人
割付後除外 31人
  • 修正41週時の院内感染の減少
    (RR:0.49;95%CI:0.25-0.93)
Cattaneo
(Acta Paediatrica, 1998;
87;9:976)
RCT
多施設
エチオピア
インドネシア
メキシコ
都市部病院
出生体重
1000-1999g
週数制限なし
酸素投与、輸液なし
母にやる気あり
24時間の皮膚接触
完全母乳育児
463人の新生児をランダム化
  • カンガルーケア群 149人
  • 保育器・暖めたコット群 136人
割付後除外 178人
  • 退院時に完全母乳でない割合の減少
    (RR:0.41;95%CI:0.25-0.68)
  • 退院時までの体重増加が良好
    (WMD:3.6g/日;95%CI:0.78-6.42)
  • ケアに対する母親の不満足割合が低い
    (RR:0.41;95%CI:0.22-0.75)



トピック2集中治療下にある児に対する一時的な「カンガルーケア」
研究 デザイン 実施国
設定
対象 介入 割付 主な結果
Mori (Pediatrics International accepted for publication (2nd June, 2009)) 23文献のシステマティック・レビュー
(1979-2005年に発表されたRCTとコホート研究)
10ヵ国
アメリカ・イギリス・ドイツ・カナダ・スペイン・ロシア・スウェーデン・ナイジェリア・台湾・コロンビア
日齢28未満 母児の接触(SSC:Skin-to-skin care)
(15-240min)
SSC実施前後における
体温・心拍数・酸素飽和度の変化
WMD:Weighted Mean Difference
  • 体温
ケア前とケア中(WMD:0.22;95%CI:0.18,0.27)
ケア前とケア後(WMD:0.14;95%CI:0.09,0.18)
寒冷環境での保温効果(WMD:0.18;95%CI:0.13,0.23)
  • 酸素飽和度
ケア前とケア中(WMD:-0.60;95%CI:-1.05,-0.15)ケア前とケア後(WMD:-0.48;95%CI:-0.97,0.02)



トピック3正期産児に出生直後に行う「カンガルーケア」
研究 デザイン 実施国
設定
対象 介入 割付 主な結果
Moore
(Cochrane Database of Systematic Review 2007, Issue 3. Art. No.: CD003519)
30文献のシステマティック・レビュー
(ランダム化比較試験(RCT)と準ランダム化比較試験)
北米、アフリカ、欧州、アジア、中東、中南米を含む9カ国 母親と健康な正期産、34週から37週の後期早産児 生後24時間以内の 早期皮膚接触(SSC)の開始 1925組の母子
  • SSC実施群
  • 従来ケア群
  • 生後1〜4ヶ月の母乳育児
    (OR:1.82;95%CI:1.08-3.07)
  • 母乳育児継続期間
    (WMD 42.55;95%CI -1.69-86.79)
  • 母乳育児中の母親の愛情接触行動
    (SMD 0.52;95%CI 0.31-0.72)
  • 母親の愛着行動
    (SMD 0.52;95%CI 0.07-0.98)
  • 後期早産児の呼吸循環安定性
    (WMD 2.88;95%CI 0.53-5.23)
  • 有害事象なし
Mori
(Pediatrics International accepted for publication (2nd June, 2009))
23文献のシステマティック・レビュー
(1979-2005年に発表されたRCTとコホート研究)
北米、アフリカ、欧州、アジアを含む10カ国 日齢28未満
心疾患、呼吸器疾患除外
母子の生後早期接触(SSC)
  • SSC実施群
実施前
実施後
  • 体温上昇(WMD 0.22℃,p<0.001)
    中低所得国(WMD 0.61℃,p<0.001)
    高所得国(WMD 0.20℃,p<0.001)
    寒冷環境(WMD 0.18℃,p<0.001)
  • 酸素飽和度低下(WMD -0.60%, p=0.01)
    寒冷環境(WMD -0.82%, p=0.02)
  • 注)RCT=randomised controlled trial(ランダム化比較試験)
    RR=risk ratio(リスク比)
    WMD=waited mean difference(重み付け平均値の差)

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