ガイドライン

(旧版)エビデンスに基づいた胆道癌診療ガイドライン[第1版]

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IV:診断

 
はじめに

胆道癌のハイリスク群は前項に解説したが,その早期診断のための系統だったアルゴリズムはなく特異的腫瘍マーカーも存在しない。
肝外胆管癌および乳頭部癌の多くは閉塞性黄疸を機に診断される。まれに黄疸出現前に腹痛,発熱などが出現する場合があり,無症状でも肝胆道系の血液生化学検査異常から診断されることもある。一方,胆嚢癌は腹痛や黄疸が出現した時点で進行癌であることが多く,臨床症状から早期診断することは困難である。
画像診断のファーストステップは腹部超音波検査であり,胆道閉塞や胆嚢腫瘤の存在が疑われればCT(本章におけるCTは基本的に造影CTを指す)による質的診断が推奨される。直接胆道造影(PTC,ERCP)で得られる情報の多くはMRCPでも得ることが可能となったが,直接胆道造影は精密な胆管水平進展度診断には欠かせない検査法である。CT(可能であればMDCT)は遠隔転移の有無や局所進展度診断など,手術適応を評価するためにも行う必要がある。この他術前精査法として,超音波内視鏡検査,胆管生検(細胞診),胆道鏡検査など優れた検査手段があげられるが,すべての検査を行う必要はなく個々の症例ごとにその適応を考慮すべきである。

 

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