ガイドライン

(旧版)食道癌診断・治療ガイドライン 2007年4月版

書誌情報
X.食道癌治療後の経過観察

 
Clinical Question

CQX-1 初回治療から再発までの期間と予後に関係はあるか。
再発の早期発見は予後の向上に寄与するか。
Answer 術後1年未満の再発例と1年以後の再発例では,後者が有意に予後良好であるという報告がある275)。また,再発時無症状の群は有症状の群よりも予後が良好であるという報告もあり271),早期発見は予後を向上させる可能性がある273)


CQX-2 再発診断におけるFDG-PET検査は有用か。
Answer 再発診断におけるFDG-PET検査の正診率は82%(感度96%,特異度68%)で有用であるが,再発形式によってはCTの方が優れているという報告がある276)。ただし,FDG-PET検査は従来の形態学的診断とはまったく異なる代謝的診断法であり,また全身検索が可能という点を認識して応用されるべきである。実際には,CTにて確定診断に至らない症例などの補助診断として施行されつつある。食道癌に対するFDG-PET検査は平成18年4月から保険適応となった。
推奨事項 現時点では行うよう勧めるだけの根拠が明確でない。[グレード C]


CQX-3 食道癌治療後の経過観察における腫瘍マーカーは有用か。
Answer 食道扁平上皮癌に対する腫瘍マーカーとしては,主としてCEA,SCC抗原,CYFRA21-1が用いられるが,治療前の陽性率は20~30%程度にとどまり,経過観察中のマーカーの測定が再発の早期発見に明らかに有用であるとする報告は少ない。根治切除術前のCEA,SCC抗原の高値と再発リスクとの相関を示す報告277)やSCC抗原が術後の予後不良の予測因子として有用であるとする報告がある278)。特にCYFRA21-1はCEAやSCC抗原より感度が高く再発の早期診断に有効なことが報告されている279)。ただしCYFRA21-1は現在,保険適応外である。
推奨事項 行うよう勧めるだけの根拠が明確でない。[グレード C]

 

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