ガイドライン

(旧版)前立腺癌診療ガイドライン 2006年版

書誌情報
第2章 診断

 
CQ7  経直腸前立腺生検で麻酔は必要か?

推奨グレード A
経直腸前立腺生検において局所麻酔の施行が推奨される。

 背景・目的
前立腺生検法として経直腸生検が多用されている。経直腸生検は疼痛が少ない生検法とされ,無麻酔にて生検可能とされてきた。しかし,疼痛を伴う場合も多く認められる。経直腸前立腺生検時の局所麻酔の有用性について検証した。

 解 説
経直腸前立腺生検における不快感として,経直腸エコー(TRUS)プローブを挿入されたための不快感と生検時および生検後の疼痛があるとされる。
TRUSプローブによる不快感については,2%リドカインゲルの注腸1)(II)により軽減したとの報告もみられるが,左右の神経血管束への2%リドカインの注入で軽減したとの報告もみられる2)(II)前立腺生検に伴う疼痛については,いずれの論文でも局所麻酔により明らかに疼痛の軽減を認めている1),2),3),4)(II)前立腺尖部に局所麻酔を行うことにより,神経血管束に麻酔を行うよりも有意に疼痛が低下したとの報告もみられる4)(II)。また,局所麻酔注入自体の疼痛は軽度であり,生検時の疼痛緩和の効果は高く,前立腺生検において,局所麻酔の施行が推奨される。


 参考文献
1) Stirling BN, Shockley KF, Carothers GG, et al. Comparison of local anesthesia techniques during transrectal ultrasound-guided biopsies. Urology. 2002;60:89-92.
2) Berger AP, Frauscher F, Halpern EJ, et al. Periprostatic administration of local anesthesia during transrectal ultrasound-guided biopsy of the prostate:a randomized, double-blind, placebo-controlled study. Urology. 2003;61:585-8.
3) Kaver I, Mabjeesh NJ, Matzkin H. Randomized prospective study of periprostatic local anesthesia during transrectal ultrasound-guided prostate biopsy. Urology. 2002;59:405-8.
4) Schostak M, Christoph F, Muller M, et al. Optimizing local anesthesia during 10-core biopsy of the prostate. Urology. 2002;60:253-7.

 

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