ガイドライン

(旧版)有効性評価に基づく胃がん検診ガイドライン

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IV.結果

 
2. 検診方法の証拠

4)ヘリコバクターピロリ抗体
間接的証拠

2)除菌の評価
胃がん発生予防を目的としたヘリコバクターピロリ除菌に関する中国の無作為化比較対照試験では、健常なHP 感染者1,630人を除菌群817人、対照群813人に割付け、7.5年間追跡している68)。追跡期間内に、除菌群から7人、対照群から11人の胃がんが発見されたが、両者に有意差は認められなかった(P=0.33)。しかし、萎縮粘膜、腸上皮化生、異形成のない例に限定した場合には、除菌群485人からの発見はなく、対照群503人から6人の胃がんが発見された(P0.02)。
ヘリコバクターピロリに対する除菌には、副作用、除菌率、耐性菌の問題がある。除菌治療に伴う副作用は除菌方法により異なるが、17.0〜45.1%と報告されている69),70)。最も多いものが下痢、軟便で6.9〜27.4%あり、この他には、味覚異常、舌炎、口内炎、皮疹、腹痛、めまいなどがある。胃潰瘍を対象とした除菌率は治療方法により異なるがおおむね80%以上であり69),70)、除菌不成功の主たる原因となるクラリスロマイシン耐性菌の頻度は12.0〜15.2%である71)

 

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