小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2023

小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2023

初回投稿日:2024年3月12日

ページ更新日:2024年8月6日

初回投稿日:2024年3月12日

ページ更新日:2024年8月6日

書誌情報

作成委員会

喘息治療・管理ガイドライン委員会

発行年月日

2023年11月18日

第1版

発行元

発行形式

書籍

基本情報

文書の種類

診療ガイドライン

新旧属性

最新版

公開ステータス

本文公開中

Minds選定日

2024年3月12日

本文掲載日

2024年8月6日

Mindsからのお知らせ

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この診療ガイドラインは、「小児気管支喘息」を主題として、日本小児アレルギー学会によって作成されています。2023年11月18日に協和企画から発行されました。Mindsでは、2024年3月12日に選定部会にて選定されています。

Mindsでの評価・選定・本文掲載等の状況については「基本情報」の「公開ステータス」の項目をご覧ください。
診療ガイドライン評価・選定・掲載の手順や、公開ステータスの詳しい説明については、こちらをご参照ください。

なお、この診療ガイドラインの本文は、著作権者との協議により、第1章と第12章、及びそれ以外の章については要旨のみを掲載しています。

目次

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「小児気管支喘息治療・管理ガイドライン 2023」作成にあたって

「小児気管支喘息治療・管理ガイドライン 2023」の利益相反

第1章 JPGL2023の作成方法・CQ

1.JPGL2023の目的と適応

2.本ガイドラインの基本姿勢

3.JPGL2023の作成と改訂の経緯

4.利用者

5.作成委員会構成

6.本書の構成

7.作成方針

8.クリニカルクエスチョン(CQ)の設定

9.システマティックレビュー(SR)の方法

1)エビデンスの収集

2)スクリーニング

3)RCTからの情報抽出と評価

4)エビデンス総体の評価

5)SRレポートの作成

10.エビデンスから推奨の作成

11.外部評価と承認

12.JPGL2020からの主な変更点

13.今後の予定

1)本ガイドラインの広報と活用促進のための工夫

2)本ガイドラインの普及・遵守状況の評価

3)改訂の予定

14.謝辞

Clinical Question(CQ)と推奨、推奨度・エビデンス総体一覧

CQ1 小児喘息患者の長期管理において、吸入ステロイド薬(ICS)の長期使用と成長抑制との関連はあるか?

CQ2 小児喘息患者の長期管理において、ダニアレルゲン特異的免疫療法は有用か?

CQ3 小児喘息患者の長期管理において、呼気中の一酸化窒素(NO)濃度(FeNO)値に基づく管理は有用か?

CQ4 小児喘息患者の長期管理において、有症状時にのみ吸入ステロイド薬(ICS)を吸入(間欠吸入)することは有用か?

CQ5 小児喘息患者の長期管理において、ロイコトリエン受容体拮抗薬(LTRA)と吸入ステロイド薬(ICS)のどちらが有用か?

CQ6 小児喘息患者において、吸入ステロイド薬(ICS)で長期管理中の追加治療としてロイコトリエン受容体拮抗薬(LTRA)は有用か?

CQ7 小児喘息患者において、吸入ステロイド薬(ICS)で長期管理中にステップアップする際はICSの増量とICSに長時間作用性吸入 β2 刺激薬(LABA)を追加する方法(ICS/LABA)のどちらが有用か?

CQ8 小児喘息患者の長期管理において、自宅のダニアレルゲン対策は有用か?

CQ9 小児喘息患者において、急性増悪(発作)時に短時間作用性吸入 β2 刺激薬(SABA)を反復吸入する場合は、スペーサーを用いた加圧噴霧式定量吸入器(pMDI)による吸入と吸入液の電動ネブライザーによる吸入とどちらが有用か?

CQ10 小児喘息患者の急性増悪(発作)時の入院治療に全身性ステロイド薬は有用か?

CQ11 小児喘息患者の急性増悪(発作)時に特定の経口ステロイド薬の使用法(種類、用量、期間など)が推奨されるか?

CQ12 小児喘息患者の急性増悪(発作)時に吸入ステロイド薬(ICS)の増量は有用か?

CQ13 小児のウイルス感染による喘鳴の治療にロイコトリエン受容体拮抗薬(LTRA)は有用か?

CQ14 乳幼児のウイルス感染による初回喘鳴の治療に、ステロイド薬は有用か?

第2章 定義、病態生理、診断、重症度分類

1.喘息とは

2.病態生理

1)気道炎症

2)気道リモデリング

3)気道過敏性

4)気流制限

5)アレルゲン曝露による気道狭窄と気道炎症

3.診断

1)症状・所見

2)アレルギー疾患の既往歴・家族歴

3)検査所見

4)鑑別診断

4.病型

5.重症度の評価

6.予後(転帰)

第3章 疫学、発症の危険因子と一次、二次予防

1.疫学

1)喘息有病率、喘鳴期間有症率

2)喘息診療

3)喘息死

2.発症の危険因子と一次、二次予防

1)個体因子

2)環境因子とその対策

3)海外の喘息ガイドラインにおける喘息の予防指針

第4章 喘息の評価

1.アレルギーに関するバイオマーカーの評価

1)血清総IgE値

2)末梢血好酸球数

3)アレルゲン特異的IgE抗体検査とプリックテスト

4)呼気中一酸化窒素濃度(FeNO)と喀痰中好酸球数

2.呼吸機能の評価法

1)スパイロメーターによる評価

2)ピークフロー(PEF)モニタリング

3)オシロメトリー(強制オシレーション法:FOT)

4)気道過敏性検査

3.気道炎症の評価

1)呼気中一酸化窒素濃度(FeNO)

2)喀痰細胞診

4.その他の検査法

1)肺音解析

2)好酸球顆粒タンパク質

3)ペリオスチン

第5章 長期管理

1.長期管理の目標と実践:薬物療法の位置づけ

2.小児喘息の長期管理に用いられる薬剤

1)吸入ステロイド薬(ICS)

2)吸入ステロイド薬/長時間作用性吸入β2刺激薬(LABA)配合剤

3)ロイコトリエン受容体拮抗薬(LTRA)

4)テオフィリン徐放製剤

5)LTRA以外の抗アレルギー薬

6)生物学的製剤

7)ダニアレルゲン特異的免疫療法

3.短期追加治療に用いられる薬剤

LABA以外の長時間作用性β2刺激薬

4.長期管理における薬物療法の進め方

1)長期管理における薬物療法開始時の重症度評価と治療開始ステップ

2)長期管理中の評価項目

3)長期管理の考え方

4)各治療ステップにおける薬物療法の進め方

5)難治性喘息の概念と対応について

第6章 増悪の危険因子とその対策

増悪因子の評価のタイミング

1.喘息増悪に関わる環境因子とその対策

1)アレルゲン

2)ウイルス性呼吸器感染症

3)室内空気・大気汚染物質

2.喘息増悪に関わる個体因子とその対策

1)喘息症状の既往

2)呼吸機能検査の異常

3)アドヒアランス不良、不適切な吸入手技

4)合併症・併存症

5)海外の喘息ガイドラインにおける喘息の予防指針

第7章 患者とのパートナーシップ、吸入指導

1.小児喘息治療・管理における患者とのパートナーシップ、患者教育の位置づけ(意義)

2.患者・家族とのパートナーシップの確立

1)患者・家族とのパートナーシップ、患者教育の対象

2)信頼関係の構築と患者側のニーズの把握

3.治療目標の設定と共有

1)急性増悪(発作)予防を基盤とした治療目標と治療姿勢

2)病態生理の説明

3)治療目標の共有

4.アドヒアランス(adherence)の向上

1)理解と納得の上に成り立つアドヒアランス

2)行動医学モデルが指摘するアドヒアランスを高める条件

3)セルフモニタリング(喘息日誌、喘息アプリ、電子モニタリング機器など)と個別対応プラン(アクションプラン)の活用

4)伝える工夫

5)医療スタッフによる指導

6)教材や喘息治療情報の提供

7)発達段階に応じた教育

5.小児喘息における心理学的アプローチ

1)急性増悪(発作)の心身医学的機序

2)行動分析に基づく心理学的アプローチとストレスマネジメント

6.小児喘息とQOL

1)喘息児と保護者のQOL

2)喘息児のQOL

3)保護者のQOL

7.吸入療法

1)吸入療法の特徴

2)吸入機器の選択

3)各種吸入機器の種類と特徴、吸入補助具

4)吸入療法の定期的な見直しと吸入指導を繰り返し行う重要性

第8章 急性増悪(発作)への対応

1.急性増悪(発作)の治療薬および呼吸管理法

1)β2刺激薬

2)イソプロテレノール

3)全身性ステロイド薬

4)吸入ステロイド薬

5)テオフィリン薬

6)アドレナリン

7)抗菌薬

8)粘液溶解薬と去痰薬

9)鎮咳薬

10)非侵襲的陽圧換気(NPPV)療法と高流量鼻カニュラ(HFNC)療法

2.医療機関での対応

1)救急外来治療で把握すべきこと

2)小発作に対する治療

3)中発作に対する治療

4)大発作・呼吸不全に対する治療(入院での対応)

5)入院治療の調整と退院の基準

6)退院時の指導

7)急性増悪(発作)後の長期管理への移行

3.急性増悪(発作)期の呼吸器合併症

1)air leak(空気漏出)症候群

2)無気肺と肺虚脱

4.家庭での対応

1)「強い喘息急性増悪(発作)のサイン」の有無による対応

2)「強い喘息急性増悪(発作)のサイン」がない場合の対応

3)「強い喘息急性増悪(発作)のサイン」がある場合の対応

4)喘息児とその家族に対する指導のポイント

第9章 乳幼児期の特殊性とその対応

1.特徴と課題

1)早期診断

2)早期介入

3)保護者への対応

2.病態

1)病態生理

2)解剖生理

3)ウイルス感染との関連

4)アレルゲン感作との関連

3.喘鳴性疾患の病型分類(フェノタイプ)

4.診断

1)乳幼児喘息の診断フロー

2)診断的治療

3)IgE関連喘息と非IgE関連喘息

4)喘息発症の予測指標

5.鑑別診断

1)急性喘鳴の鑑別

2)反復性喘鳴の鑑別

第10章 思春期・青年期喘息と移行期医療

1.思春期・青年期までの喘息寛解率

2.思春期・青年期の喘息の特徴

1)呼吸機能

2)気道過敏性

3)肥満や内分泌疾患

4)月経前喘息

5)生活習慣の変化・アドヒアランスに伴う問題

3.JPGLから『喘息予防・管理ガイドライン』(JGL)へ

4.移行期医療(内科的診療へ向けて)

5.思春期・青年期の患者指導

6.内科への転科について

7.喘息と妊娠

第11章 喘息管理:種々の側面

1.社会生活(学校保健など)

1)通学、通園への配慮

2)急性増悪(発作)時の対応

3)体育と運動誘発気管支収縮(EIB)

4)行事への参加

5)その他

2.運動への対応

1)EIBの病態・機序

2)EIBの診断

3)EIBの臨床的意義

4)EIBの予防

5)アスリートと喘息

3.予防接種

1)『予防接種ガイドライン』における日本小児アレルギー学会の見解

2)喘息児への接種時の注意点

4.手術時の対応

1)術前の評価

2)術前のコントロール

3)麻酔科医への十分な申し送り

4)麻酔における注意

5)術後管理

5.災害時に備えて

1)「災害におけるアレルギー疾患の対応~アレルギー疾患をお持ちの方、災害に対応する行政の方、災害医療に従事する方へ~」

2)『災害時のこどものアレルギー疾患対応パンフレット』

3)『災害派遣医療スタッフ向けのアレルギー児対応マニュアル』

4)『アレルギー疾患のこどものための「災害の備え」パンフレット』

6.併存症のある喘息

1)重症心身障がい児(者)

2)神経発達症

3)食物アレルギー

第12章 JPGLの今後の課題

1.はじめに

2.喘息の発症予防

3.乳幼児喘息

4.思春期・青年期の喘息

5.治療・管理の進め方

1)長期管理

2)急性増悪(発作)への対応

3)寛解・治癒の定義の再考

6.アレルギー疾患対策基本法に基づく標準治療の普及、診療の均てん化

巻末資料

このガイドラインは、日本小児アレルギー学会および協和企画より許可を得て、第1章と第12章、及びそれ以外の章の要旨を掲載しています。

書誌情報には、評価対象となった発行物の情報を記載しています。

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