1. 患者・市民参画の重要性
Mindsでは、診療ガイドライン作成における患者・市民参画の重要性として、「Minds作成マニュアル 2020 Ver3.0」の中で以下の3つをあげています。
① | 診療ガイドラインの本質に根差した重要性 |
② | 質の高い診療ガイドライン作成に資する手段としての重要性
|
③ | 診療ガイドラインの社会的信用の基盤となる |
2. 患者・市民参画の実践方法
患者・市民参画とはに記載があるとおり、患者・市民参画への実取り組み方は多様で、「この方法が正解」というものがあるわけではありません。一方で、長年にわたる国内外の患者・市民参画の取り組みの中で、いくつかの主だった実践方法が整理されています。
① | 作成グループ委員としての参加 |
② | 外部評価委員としての参加 |
③ | インタビュー |
④ | アンケート |
⑤ | 文献調査 |
⑥ | パブリックコメント |
上記はそれぞれ個別に実施されることもあれば、掛け合わせて複数実施されることもあります。
作成グループのマンパワーや資金などのリソース、作成ポリシーに応じて、診療ガイドライン作成過程の最初の段階で、患者・市民参画の実践について方針を検討することが重要です。
なお、実践方法の詳細につきましては、「Minds作成マニュアル 2020 Ver3.0」の「第2章 準備」に記載されていますので、ぜひご覧ください。
3. 「GIN Public Toolkit」のご紹介
「GIN Public Toolkit」とは、診療ガイドライン作成組織の国際的なネットワーク「Guideline International Network(GIN)」の発行する、患者・市民参画の実践方法をまとめた文書です。
Mindsでは、「GIN Public Toolkit」の2015年改訂版をGINの許可のもと日本語に翻訳し、Mindsが独自に作成した「紹介資料」「サマリー版」と合わせて公開しています。
その後、GINでは2021年にさらなる改訂版を公開しています。2021年版については現時点で日本語翻訳版がありませんが、GINのウェブサイトで電子版とPDF版を閲覧することができます。
海外と日本では医療制度や診療ガイドラインの作成主体等も異なり、すべてをそのまま取り入れることは難しいかもしれませんが、国際的な動向としてぜひ参考にしてください。
GIN Public Toolkit(2021年改訂版)
GIN Public Toolkit(2015年改訂版)