認知症 Minds版やさしい解説
認知症の種類にはどのようなものがあるの?
認知症の中でもっとも患者さんの数が多い認知症はアルツハイマー型認知症です。
次に、血管性認知症、レヴィ小体型認知症と続きます。
◆アルツハイマー型認知症とは
アルツハイマー病の病態生理変化を背景とする認知症をアルツハイマー型認知症といい、近年、日本の高齢化とともに患者さんは増え続けています。
アルツハイマー型認知症が引き起こされる原因は、まだはっきりと解明されていません。
ただ、アルツハイマー型認知症の患者さんの脳では、記憶をつかさどる海馬(かいば)にある神経細胞から死滅していきます。
脳が萎縮(いしゅく)し脳室(のうしつ)が広がり、大脳皮質(だいのうひしつ)を顕微鏡で見ると、老人斑(ろうじんはん)*1と呼ばれるシミや神経細胞の中には神経原線維変化*2と呼ばれる異常な線維が見られることが分かっています。
そして老人斑*1や神経原線維変化*2が多く見られるようになると、神経細胞がジワジワと死滅し、脳が萎縮すると考えられています。
これにより、場所や時間が分からなくなる、最近の出来事が覚えられないといったもの忘れの症状が引き起こされるのです。
◆血管性認知症とは
血管性認知症のおもな原因は、脳の血管障害、脳出血や脳梗塞によって起こる認知症をいいます。
血管障害が起きると、脳細胞に十分な酸素が行き渡らず、最終的には細胞が死んでしまうために起こります。
脳出血や脳梗塞になったことがある方、また高血圧、糖尿病、心疾患も脳血管障害を引き起こす危険因子なので注意が必要です。
◆レヴィ小体型認知症とは
アルファ-シヌクレインというタンパク質が神経細胞の中に蓄積してできたかたまり〔封入体(ふうにゅうたい)〕をレヴィ小体といいます。
レヴィ小体型認知症では、レヴィ小体が大脳皮質に現れて大脳の萎縮を引き起し、進行性の認知機能の低下や幻視を繰り返します。
認知症症状と運動症状の両方の症状が見られるのが特徴です。
認知症症状としてはもの忘れのほかに幻視や注意力低下、段取りが悪くなるなどの症状が見られます。
運動症状としてパーキンソニズムが出現し、動作が鈍くなります。そのため、つまずいて転倒する恐れがあるので、注意が必要です。
次に、血管性認知症、レヴィ小体型認知症と続きます。
◆アルツハイマー型認知症とは
アルツハイマー病の病態生理変化を背景とする認知症をアルツハイマー型認知症といい、近年、日本の高齢化とともに患者さんは増え続けています。
アルツハイマー型認知症が引き起こされる原因は、まだはっきりと解明されていません。
ただ、アルツハイマー型認知症の患者さんの脳では、記憶をつかさどる海馬(かいば)にある神経細胞から死滅していきます。

そして老人斑*1や神経原線維変化*2が多く見られるようになると、神経細胞がジワジワと死滅し、脳が萎縮すると考えられています。
これにより、場所や時間が分からなくなる、最近の出来事が覚えられないといったもの忘れの症状が引き起こされるのです。
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■ *1老人斑とは ■ | ||
アミロイドベータというタンパク質が細い線維物質をつくり,神経細胞と神経細胞の間で蓄積してきます.これを老人斑といいます. 老人斑や神経原線維変化*2は年齢とともに増え,正常の神経細胞は減っていきます. |
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■ *2神経原線維変化とは ■ | ||
リン酸化という化学的に修飾を受けたタウ蛋白が線維を形成し,神経細胞の中に蓄積してきます.これを神経原線維変化といいます. 老人斑や神経原線維変化は、年齢とともに増え、正常の神経細胞は減っていきます。
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◆血管性認知症とは
血管性認知症のおもな原因は、脳の血管障害、脳出血や脳梗塞によって起こる認知症をいいます。
血管障害が起きると、脳細胞に十分な酸素が行き渡らず、最終的には細胞が死んでしまうために起こります。
脳出血や脳梗塞になったことがある方、また高血圧、糖尿病、心疾患も脳血管障害を引き起こす危険因子なので注意が必要です。
◆レヴィ小体型認知症とは
アルファ-シヌクレインというタンパク質が神経細胞の中に蓄積してできたかたまり〔封入体(ふうにゅうたい)〕をレヴィ小体といいます。
レヴィ小体型認知症では、レヴィ小体が大脳皮質に現れて大脳の萎縮を引き起し、進行性の認知機能の低下や幻視を繰り返します。
認知症症状と運動症状の両方の症状が見られるのが特徴です。
認知症症状としてはもの忘れのほかに幻視や注意力低下、段取りが悪くなるなどの症状が見られます。
運動症状としてパーキンソニズムが出現し、動作が鈍くなります。そのため、つまずいて転倒する恐れがあるので、注意が必要です。