大腸がん検診 Minds版ガイドライン解説


ガイドライン作成委員より皆さまへ
大腸にがんができると便がこすれて目に見えない出血が起こります。便潜血検査とは便の中にこの出血がないかどうか調べるものですが、皆さんの想像以上に正確で、毎年検査を受けることにより約8割の大腸がんを見つけることができます。
 


医学用語解説
便潜血検査化学法
(べんせんけつけんさかがくほう)
大腸がんの疑いのある人を見つけるための検査です。1日または2日分の大便を採取して、血液が混じっていないかどうかを調べます。大便に血液が混じっていたら、大腸がんの部分から出血した可能性があります。しかし、初期のがんでは出血が見られなかったり、痔による出血で大腸がんの疑いがあると判定される場合もあります。化学法の場合、検査の3日前から薬剤の制限や肉や野菜、鉄分などの食事制限が必要になります。
死亡率減少効果
(しぼうりつげんしょうこうか)
有効ながん検診を行うことにより、対象となるがん死亡率が減少することです。死亡率減少効果が科学的に信頼性の高い方法により証明された場合に、がん検診の有効性が認められます。
対策型検診
(たいさくがたけんしん)
市町村の住民や会社の従業員など、特定の集団の死亡率を下げることを目的として行われる検診です。病気の予防対策として行われる公共的な医療サービスですから、費用は公共機関の負担となります。ただし、すでに症状のある人や治療を受けている人は、検診の対象とはなりません。
任意型検診
(にんいがたけんしん)
医療機関が任意で提供し、個人の意志で受診する検診です。個人の死亡リスクを低下させることを目的として行われます。医療施設や検診センターが提供する総合健診や人間ドックがこれに当たり、費用は検診を受ける個人の負担となります。ただし、すでに症状のある人や治療を受けている人は、検診の対象とはなりません。
大腸がん検診
(だいちょうがんけんしん)
無症状の人を対象に、大腸がんの疑いのある人を発見することを目的に行う検査です。早期にがんを発見し、治療することで、大腸がんによる死亡率を減らすことを目的としています。多くの人を対象に比較的簡単で、負担のない方法で、大腸がんの可能性がないかを検査し、疑いのある人はさらに詳しく調べる精密検査を行って、診断を確定します。
エビデンス/証拠
(しょうこ)
医師が患者さんの病気に対する診断や治療を決定するときの「科学的根拠」のことです。通常は多くの患者さんでよく計画された臨床試験を行った結果をいちばん信頼性が高いとみなしますが、すべての疑問に対して信頼できる臨床試験の結果が得られているわけではありません。その場合は、観察や調査を主に行う観察研究などの臨床研究の結果や専門家の意見なども考慮して決定されます。


関連する医療提供者向けガイドラインの表示はこちら
有効性評価に基づく大腸がん検診ガイドライン  1)便潜血検査化学法
 
 
 
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