(旧版)科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン

 
7.糖尿病網膜症の治療


解説

6.眼科的処置

進んだ非増殖網膜症または初期の増殖網膜症の時点で光凝固療法を行うことで網膜症の進展を抑制できるので,時機を逸しないように眼科医との連携が必要である15),16),17).またUKPDS18)では治療開始時に網膜症を有しない2型糖尿病患者では,光凝固療法が必要となる程度まで悪化する頻度は低かったが,進んだ網膜症を有する例では高頻度で光凝固療法が必要であった.したがって,危険因子を持つ例(罹病期間が長い,HbA1c高値,初診時の重症な網膜症,高血圧症の合併,妊娠中)ではより短い間隔(3ヵ月前後)での定期眼科検診が勧められる.
眼底出血,硝子体出血,網膜剥離,糖尿病黄斑症や緑内障を合併した症例では硝子体手術や光凝固療法などの眼科的処置により重篤な視力障害の進行を抑制し,良好な視力を維持できる場合があるので糖尿病に詳しい眼科医に紹介するべきである19),20)

 

 
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