てんかん Minds版やさしい解説

日常生活ではどんなことに気をつければいいの?


薬によって発作が抑えられていれば、とくに日常生活に問題はありません。
しかし、発作が抑えられていても、睡眠不足や過労、不規則な生活、暴飲暴食、薬の飲み忘れがあると、再発してしまう可能性があります。

また、入浴時に発作が起きることがあるので、入浴前に家族に声をかけるなどしましょう。

服薬を守り、脳波検査や薬の血中濃度を測定するために、定期的に通院し、規則正しい生活を送ることが大切です。


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<日常生活で注意する点>
定期的な診察と体調変化に気をつける
服薬指示を守るように心がける
睡眠不足に注意する
疲労やストレスをためない
入浴時には家族に声をかけてから入浴する
自分の判断で内服を止めない
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◆てんかんの患者さんとその家族への支援情報
 
てんかんの患者さんやその家族への支援もあります。

てんかんは、自立支援医療制度*3の対象になります。心身の障害を改善・軽減するために、通院や診療にかかった医療費を公費で負担する制度です。
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  *3自立支援医療制度 ■  
平成18年4月から施行された医療制度です.
  • 身体障害のある方にその障害の改善や軽減を図るために給付を行う更正医療
  • 身体に障害がある児童で,その障害の改善や軽減が治療によって確実に期待できる患者さんに対して給付を行う育成医療
  • 精神疾患のある患者さんで,精神科医療を通院による治療が継続的に必要な方に対して給付を行う精神通院医療〔てんかんを含む〕
上記の3つの制度が1本化した医療制度をいいます.
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このほかにも、いろいろな制度があります。

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<てんかんの患者さんやその家族へのいろいろな制度>
精神障害者保健福祉手帳で受けられるサービス
障害年金,心身障害者扶養共済〔年金〕制度
特別障害者手当
健康保険の傷病手当金
生活保護
障害者自立支援医療
高額療養費
訪問看護
病院・診療所デイケア
心身障害児〔者〕医療費助成
地域生活支援のための福祉サービス   ほか
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◆自動車運転免許について
 
てんかんの患者さんの自動車運転に関しては、2002年の道路法改正により、以下の条件を満たせば運転免許が許可されることになりました。

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<てんかんのある方の運転免許について>
過去に5年以上の発作がなく,今後発作の起こる恐れがない.
発作が過去2年以内に起こったことがなく,今後X年であれば発作が起こる恐れがない〔X年は主治医が記載する〕.
1年の経過観察後,発作が意識障害および運動障害を伴わない単純部分発作に限られ,今後症状の悪化の恐れがない.
2年の経過観察後,発作が睡眠中に限って起こり,今後症状の悪化の恐れはない.
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運転免許取得の手続きには、主治医の診断書もしくは臨時適正検査に基づいて、免許取得可能か不可能かが判断されます。

運転免許取得・更新時には、自身の病状を正確に申告する義務があります。

2013年6月に道路交通法の一部が改正されたので、法律の遵守が求められています。

 

 
 
 
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