急性胆管炎・胆嚢炎 Minds版ガイドライン解説

限局性PSCに対して外科治療が有効な場合がある。[推奨度C
ただし、いまだ症例数が少ないため、適応選択は慎重に行うべきである。

ガイドライン作成委員より患者さんへ
原発性硬化性胆管炎は、通常、胆管全体が硬く狭くなりやすく、黄疸や肝硬変になりやすい病気です。最近になり、胆管のある部分に限って原発性硬化性胆管炎が生じる場合があることが分かってきました。この場合は、狭い部分の胆管を切除する外科手術が行われる場合があります。治療については、主治医の説明を十分聞き、よく相談してください。
 


医学用語解説
原発性硬化性胆管炎
(げんぱつせいこうかせいたんかんえん)
胆管の炎症が原因で、胆管の周りが線維化する病気のことです。胆管が狭くなり、胆汁の流れが滞ります。症状が進むと、胆汁をつくり出す肝臓内に胆汁が溜まり出し、肝臓の線維化が進んで肝硬変になります。初期の段階では、ほとんど自覚症状はありませんが、進行するにしたがって発熱や黄疸などの症状が出ます。胆管にがんが発生する場合もあります。原因はまだ分かっていませんが、自己免疫異常によるものとの考えが有力です。
限局性
(げんきょくせい)
ごく限られた狭い範囲で起こることです。ここでは肝臓の内外の胆管で炎症が起こり、胆管が狭くなる病気である原発硬化性胆管炎が、ごく限られた一部で起こっていることを指しています。
PSC
(ピーエスシー)
原発性硬化性胆管炎のことで、英語でprimary sclerosing cholangitisといい、その略語です。胆管の炎症が原因で、胆管の周りが線維化する病気です。胆管が狭くなり、胆汁の流れが滞ります。症状が進むと、胆汁をつくり出す肝臓内に胆汁が溜まり出し、肝臓の線維化が進んで肝硬変になります。初期にはほとんど自覚症状がありませんが、進行するにしたがって発熱や黄疸といった症状が出ます。胆管にがんが発生する場合もあります。原因はまだ分かっていませんが、自己免疫異常によるものとの考えが有力です。
外科治療
(げかちりょう)
胆嚢を取り除いたり、胆管と空腸をつなぐなど、胆道内に発症した病気を治療するために行う手術のことです。胆道とは、胆嚢や胆管の総称で、胆汁の通り道に当たる部分です。


関連する医療提供者向けガイドラインの表示はこちら
(旧版)科学的根拠に基づく急性胆管炎・胆嚢炎の診療ガイドライン  Q128 限局性の原発性硬化性胆管炎に対する治療法は?
 
 
 
ページトップへ

ガイドライン解説

close-ico
カテゴリで探す
五十音で探す

診療ガイドライン検索

close-ico
カテゴリで探す
五十音で探す