急性胆管炎・胆嚢炎 Minds版ガイドライン解説
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ガイドライン作成委員より患者さんへ | |||||||
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医学用語解説 | ||
![]() | 急性胆嚢炎 (きゅうせいたんのうえん) | 多くの場合、胆嚢の出入り口に胆石が詰まるなどして、胆嚢が血行障害を起こしたり、胆汁の流れが滞ったりして膨れ、痛みが起こる病気のことです。胆石が自然に流れて胆汁の詰まりがなくなると、痛みが治まる場合もありますが、そのまま胆石が詰まっていると、腸内の細菌などが逆流して細菌感染を引き起こします。 |
![]() | 胃・十二指腸潰瘍 (い・じゅうにしちょうかいよう) | 胃から分泌される消化液が、胃や十二指腸の粘膜を消化してしまうことで、炎症や出血が起こる病気のことです。ストレスを受けた際に、痛み止めの薬である非ステロイド性抗炎症薬などを、長期にわたって服用したときなどに起こりやすくなります。また最近では、ヘリコバクターピロリ菌という細菌が原因の一つであるとして注目されています。おなかの痛みや胸やけ、吐き気などの症状があります。 |
![]() | 結腸憩室炎 (けっちょうけいしつえん) | 大腸の中でも、直腸と肛門を除いた結腸という部位の内壁の一部に袋のようなくぼみができ、炎症が起こる病気のことです。くぼんだ部分を憩室といい、炎症が起こらなければ特に自覚症状はありませんが、炎症が起きたり出血したりすると、激しい痛みが起こることもあります。 |
![]() | 急性膵炎 (きゅうせいすいえん) | 何かの原因で、食べ物を消化するために分泌される膵液が、短期間に膵臓自体を消化してしまう病気のことです。お酒の飲み過ぎや胆石などが原因となることが多いとされていますが、まだはっきりとしたことは分かっていません。急激なおなかの痛みが特徴的で、治療は、まず絶食による膵臓の安静と、鎮痛薬の投与、輸液による全身管理等が行われます。 |
![]() | 消化器疾患 (しょうかきしっかん) | 栄養を消化したり吸収したりする役割を果たす臓器に起こる病気のことです。消化器疾患にかかる恐れがある臓器には、食道や胃、十二指腸、肝臓、胆道、膵臓、結腸、直腸などがあります。中でも急性胆嚢炎の場合、症状や一部の画像検査の結果だけでは、胃・十二指腸潰瘍や結腸憩室炎、急性膵炎などの消化器に起こる病気との区別がつかないことがあり、さらに詳しい検査を行う必要がある場合もあります。 |
![]() | 心疾患 (しんしっかん) | 心不全や不整脈、心筋梗塞、狭心症など、心臓の機能に影響が及ぶ病気のことです。特に急性胆嚢炎のときに現れるみぞおち辺りの痛みは、狭心症や心筋梗塞などの発作時の痛みに似ています。 |
![]() | Fitz-Hugh-Curtis症候群 (フィッツ-ヒュ-カーチスしょうこうぐん) | 性感染症を引き起こす細菌のクラミジア菌や淋菌などが肝臓にまで達し、炎症が起こる病気のことです。右肋骨付近やみぞおちに現れる痛みが、急性胆嚢炎の症状と似ています。 |
![]() | 胆嚢癌合併 (たんのうがんがっぺい) | ある病気に加えて胆嚢にがんが見つかることです。胆嚢がんは、初期の段階では自覚症状が出にくいがんの一つですが、進行すると白目が黄色くなる黄疸などの症状が見られます。また胆嚢内に胆石がある人も多く、胆嚢炎の症状を伴うことがあります。 |
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(旧版)科学的根拠に基づく急性胆管炎・胆嚢炎の診療ガイドライン Q79 急性胆嚢炎と鑑別を要する疾患は? 留意を要することは?