急性胆管炎・胆嚢炎 Minds版ガイドライン解説

初期の重症度に応じた抗菌薬投与を行う。[推奨度A
経過中の細菌検査情報に基づき、より適切な抗菌薬への変更を検討する。[推奨度B

ガイドライン作成委員より患者さんへ
患者さんに使われる抗菌薬は、重症の程度によって決められます。一度使い始めた薬でも、その後の検査で、さらに効果のある薬が分かった場合は、その時点で変更されます。
 


医学用語解説
急性胆管炎
(きゅうせいたんかんえん)
胆管の中に胆石が詰まるなどして、胆汁の流れが滞り、胆管内に胆汁があふれると、痛みが起こります。胆石が自然に流れて胆汁の詰まりがなくなることで痛みが治まることもありますが、そのまま胆汁の流れが滞っていると、腸内の細菌などが逆流し、細菌感染を引き起こします。これを急性胆管炎といいます。
抗菌薬
(こうきんやく)
細菌を殺したり、増殖したりするのを防ぐ効果がある薬のことです。急性胆管炎・急性胆嚢炎では胆汁が細菌感染を起こすため、細菌感染を治療する目的で、抗菌薬が使われます。吐き気があって薬が飲めないときは、注射や点滴で投与することもあります。
重症度
(じゅうしょうど)
症状や検査の結果から病気の重さを判定し、段階別に分けたものをいいます。急性胆管炎は、患者さんの状態や症状、血液検査の結果から、軽症、中等症、重症の三段階に分けられています。
細菌検査情報
(さいきんけんさじょうほう)
細菌検査を行った結果、どのような菌が、どの程度あったかなどの内容のことです。急性胆管炎を発症してすぐの段階では原因となる細菌が判明していないため、想定できる細菌に対して効果がある抗菌薬を使って治療を行います。血液や胆汁を採取して調べた結果、感染している原因菌が判明したら、その細菌に対して効果の高い抗菌薬に変更する場合もあります。


関連する医療提供者向けガイドラインの表示はこちら
(旧版)科学的根拠に基づく急性胆管炎・胆嚢炎の診療ガイドライン  Q55 急性胆管炎において推奨される抗菌薬の選択基準は?
 
 
 
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