急性胆管炎・胆嚢炎 Minds版ガイドライン解説

急性胆管炎成因診断におけるDIC-CT推奨度C
DIC-CT急性胆管炎成因診断に有用であるが、黄疸例では適応とならない。

ガイドライン作成委員より患者さんへ
胆管炎の原因診断には、胆汁を造影するために点滴をしながらCT撮影を行うDIC-CT検査が有効な場合があります。しかし、黄疸がある場合は、この検査があまり有効ではないので注意が必要です。
 


医学用語解説
急性胆管炎
(きゅうせいたんかんえん)
胆管の中に胆石が詰まるなどして、胆汁の流れが滞り、胆管内に胆汁があふれると、痛みが起こります。胆石が自然に流れて胆汁の詰まりがなくなることで痛みが治まることもありますが、そのまま胆汁の流れが滞っていると、腸内の細菌などが逆流し、細菌感染を引き起こします。これを急性胆管炎といいます。
成因診断
(せいいんしんだん)
病気が発症した原因が何であるかを特定することです。急性胆管炎は、その原因の多くが胆石の詰まりによるものですが、超音波検査やMRI、CT検査などの画像検査を行い、原因を特定します。
DIC-CT
(ディーアイシー-シーティー)
drip infusion cholangiographic-computed tomographyの略で、点滴胆嚢造影CTのことです。胆管と胆嚢を立体的な画像として映し出すことができるため、急性胆管炎の原因などを知るために行われる画像検査の一つです。
黄疸例
(おうだんれい)
血液中のビリルビンが増加している患者さんのことです。ビリルビンは、赤血球の成分であるヘモグロビンが変化したもので、茶褐色の色素成分です。通常は胆汁の流れに乗って十二指腸へと排出され、一部は再利用、残りは尿として排泄されますが、胆石によって胆汁の流れがせき止められてしまったり、流れにくくなったりすることで、胆汁が肝臓に逆流し、血液中のビリルビンが増加します。


関連する医療提供者向けガイドラインの表示はこちら
(旧版)科学的根拠に基づく急性胆管炎・胆嚢炎の診療ガイドライン  Q38 その他に急性胆管炎の診断に有用な画像診断法は?
 
 
 
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