急性胆管炎・胆嚢炎 Minds版ガイドライン解説
1.高齢、2.緊急手術、3.急性胆嚢炎の既往、4.黄疸の既往・存在、5.総胆管結石、6.総胆管の検査や処置の既往、7.胆管空腸吻合術後、8.総胆管の閉塞、などがある。 |
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ガイドライン作成委員より患者さんへ | ||
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医学用語解説 | ||
![]() | 胆汁 (たんじゅう) | 肝臓でつくられ、食事から摂った脂肪やコレステロールなどを、水に溶けやすく消化されやすいようにする働きがある黄緑色の液体のことです。胆管を通して胆嚢へと流れ込み、濃縮されて溜められます。食事後、食べ物が消化され、十二指腸まで運ばれてくると、胆汁は十二指腸へと流れ出します。脂肪分を水に溶けやすくした後は便として排出されたり、再び吸収されたりします。 |
![]() | 危険因子 (きけんいんし) | 特定の病気の発症に関係し、その発症の確率を高める要因のことです。 |
![]() | 急性胆嚢炎 (きゅうせいたんのうえん) | 多くの場合、胆嚢の出入り口に胆石が詰まるなどして、胆嚢が血行障害を起こしたり、胆汁の流れが滞ったりして膨れ、痛みが起こる病気のことです。胆石が自然に流れて胆汁の詰まりがなくなると、痛みが治まる場合もありますが、そのまま胆石が詰まっていると、腸内の細菌などが逆流して細菌感染を引き起こします。 |
![]() | 既往 (きおう) | 過去に病気にかかったことをいいます。ここでは過去に急性胆嚢炎にかかったり、黄疸になったりした経験があると、胆汁の感染が起こりやすいことが指摘されています。 |
![]() | 黄疸 (おうだん) | 血液中のビリルビンが増加することで、肌や白目が黄色っぽくなる症状のことです。ビリルビンは、赤血球の成分であるヘモグロビンが変化したもので、茶褐色の色素成分です。通常は胆汁の流れに乗って十二指腸へと排出され、一部は再利用、残りは尿として排泄されますが、胆石によって胆汁の流れがせき止められてしまったり、流れにくくなったりすることで、胆汁が肝臓を経て血管へ逆流し、血液中のビリルビンが増加します。 |
![]() | 総胆管結石 (そうたんかんけっせき) | 胆汁の通り道である胆道のうち、胆嚢管の下から十二指腸までの間に発生する石のような塊のことをいいます。胆嚢内に発生した胆石が胆汁の流れに押されて胆嚢管より下まで落ちてくることが多いです。石のように固まった成分の多くは、コレステロールや胆汁の色素成分であるビリルビンです。 |
![]() | 総胆管 (そうたんかん) | 胆汁が流れる道を胆道といい、肝臓内から十二指腸につながります。このうち、胆嚢管より下から十二指腸までのことを指します。胆嚢でできた胆石が流れてきた場合や、ここでできる石を総胆管結石といいます。 |
![]() | 胆管空腸吻合術 (たんかんくうちょうふんごうじゅつ) | がんができるなどして、狭くなった胆管より上の部分と空腸をつなぐ手術のことをいいます。空腸とは、十二指腸の次に続く小腸の一部で、胆汁を直接空腸に流すために手術を行います。 |
![]() | 総胆管[の]閉塞 (そうたんかん[の]へいそく) | 胆汁の通り道である総胆管がふさがることです。総胆管は、胆嚢管の下から十二指腸までの胆道のことで、ここに胆石が詰まると、胆汁の流れが滞り、胆管炎を引き起こします。 |
関連する医療提供者向けガイドラインの表示はこちら
(旧版)科学的根拠に基づく急性胆管炎・胆嚢炎の診療ガイドライン Q2 胆汁感染の危険因子は?