(旧版)これで治す最先端の頭痛治療 「慢性頭痛の診療ガイドライン」市民版
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疫学調査よると片頭痛の誘発因子としては下記のものがあげられています。
精神的因子:ストレス、精神的緊張、疲れ、睡眠
内因性因子:月経周期
環境因子:天候の変化、温度差、頻回の旅行
食事性因子:アルコールや他の食品群
誘発因子を除去することは片頭痛の予防につながります。多くの食品が片頭痛の誘発因子として信じられており、その代表的なものは赤ワイン、チョコレート、チーズです。これらの食品に共通する片頭痛誘発物質はチラミンなどのアミン類が考えられます。アミンを含むピーナッツ、豚肉なども片頭痛の誘発因子と考えられてきました。また、人工甘味料のアスパルタームも誘発因子にあげられています。
しかし、飲酒は片頭痛の有力な誘発因子となりますが、それ以外の飲食物が片頭痛の誘発因子となるかどうかは疑問の多いところです。かりに誘発されるとしても片頭痛患者個々において誘発因子が異なります。人によって誘発因子やその強さは異なりますから、飲食物についてはあまり神経質にならないでください。
疫学調査からは共通の片頭痛誘発因子がみられます。すなわち、ストレス、精神的緊張、疲れ、睡眠、月経周期、天候の変化、温度差、頻回の旅行、アルコールなどです。アルコール以外のものは緊張型頭痛の誘発因子ともなります。竹島らの調査では、片頭痛持ちの人は頭痛持ちでない人に比べ、脂肪・油の多い食べ物、コーヒーやお茶の消費が多いことが報告されています。